シンポート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/11 14:11 UTC 版)
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シンポート(英語: symport)は、細胞膜などのリン脂質膜にある膜貫通型タンパク質を介して、複数の分子またはイオンを同方向に輸送する機構である。共輸送ともいい、シンポートを行う膜タンパク質をシンポーター(英語: symporter)または共輸送体という。
典型的なシンポートとして、一つのイオンが濃度勾配によってシンポーターを通過する際のエネルギーを利用して、別の分子を濃度勾配に逆らって能動輸送をするという機構がある。
シンポーターの例
H+/K+シンポーター
植物の根に存在するシンポーターで、プロトンとカリウムイオンを細胞内にシンポートすることにより、細胞内外に電気化学ポテンシャル勾配を生じさせる。それにより細胞外部から水が浸透するため、外環境から水を取り入れることが可能になる。
ナトリウム/グルコース共輸送(SGLT)
小腸、腎臓などに存在する。ナトリウムイオンの受動輸送と同時にグルコース(糖)の能動輸送を行うことで、小腸で食物からの糖吸収、腎臓で尿中から血中への糖再吸収の中心的な役割を果たしている。
Na+/K+/2Cl-シンポーター
腎臓のヘンレのループに存在するシンポーターで、ナトリウムイオン1分子、カリウムイオン1分子、塩素イオン2分子をシンポートしている。
関連用語
- アンチポート
- ユニポート
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