シアン化合物中毒の際の治療上の使用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/23 03:02 UTC 版)
「メトヘモグロビン」の記事における「シアン化合物中毒の際の治療上の使用」の解説
亜硝酸アミルは、シアン化合物中毒を治療するために処方される。これは、シアンが三価の鉄イオンと特異的な親和性を持つことを利用するもので、亜硝酸アミルによりヘモグロビンをメトヘモグロビンに変化させ、メトヘモグロビンにシアンを結合させてシアンメトヘモグロビンとすることで無毒化する。続いてチオ硫酸ナトリウムを静注し、シアンメトヘモグロビンから徐々に遊離するシアンと反応させてチオシアン酸とする。処方の際は、この薬品が気化しやすいことを利用して、15秒おきに15秒間かがせることを5回繰り返す。この場合、副作用としてメトヘモグロビン血症が起きる場合があるので、血中メトヘモグロビン濃度が20~25%を超えないようコントロールする。
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