サイモンの寓話
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/26 00:06 UTC 版)
あるところに、ホーラとテンパスという二人の時計職人がいた。彼らは大変な腕利きで、どちらの店にもひっきりなしに電話が入り、次々と新たな顧客が付いていった。ところが、ホーラの店がどんどん大きくなる一方で、テンパスは規模を縮小していき、最後には店を閉めてしまった。何が原因だろうか。 時計は千ほどの部品で作られるものである。テンパスの時計は、千の部品を最初から一つ一つ組み上げていくという設計だったため、電話が鳴ったりして作りかけのまま作業台に置くと、すぐバラバラになってしまい、また最初から組み直さなければならなかった。 一方、ホーラの時計は、十の部品を一つの部品として組み上げていくという設計だった。そうして出来上がった部品はさらに大きな部品を成し、彼の時計は10の部品でできているも同然であった。彼の時計は作りかけのまま作業台に置いても、バラバラにはならなかったのである。
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