コールドスラスタ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 08:57 UTC 版)
他の推進器が燃焼や電気的なエネルギーを与えて粒子を加速するのに対して、コールドスラスタはガスの膨張による噴出のみを利用する。構造は単純で信頼性も高いが、比推力は他の方式よりも低いため、搭載される推進剤の量が同じ量である場合効果は低い。宇宙開発の黎明期に一部の衛星で使用されていたが、上述の短所により一度廃れ、近年、CubeSatのような超小型人工衛星が打ち上げられるようになり、再度搭載例が増えつつある。連続して使用するとジュール=トムソン効果によって推進剤が冷えるため、ガス圧が下がるので推力も下がり、連続使用には適さない。推進剤としては高圧タンクに窒素などの不活性ガスを充填して使用する例や、高圧化で液化するガスを利用する場合があり、後者の方が構造重量が軽くなる。
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