コモンズとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 社会 > 社会運動 > 運動家 > コモンズの意味・解説 

コモンズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/13 02:06 UTC 版)

コモンズ(Commons)は、日本語でいう入会(いりあい)の英訳。ドイツ語では Allmende。ただし、日本の入会地は、ほとんどが入会団体などの特定集団によって所有・管理されているため、誰の所有にも属さない放牧地(草原を広範囲に移動する遊牧民でも自由に利用できる放牧地)などを意味する「コモンズ」とはニュアンスが異なる。

日本国の法制度における入会の取り扱いは入会権を参照。 前近代の遺制であるが、法制度上も実際にも存続している。入会権が民事調停によって消滅すること、財産処分に関する代表者が土地を売却したときは入会権は消滅し、売却代金を横領した代表者に対する損害賠償請求ができるにとどまることを示した実例として、「小繋事件」がある。また、地元の「岩手入会・コモンズの会」(会長:岩手大学前学長海妻矩彦)などにより研究が進められている。

コモンズについては古くから研究の蓄積があるが、近年、早稲田大学COEプログラムで研究がなされている(コモンズ・所有・新しい社会システムの可能性 : 小繋事件が問いかけるもの)。また、NPOメディア・ネットワークは、コモンズを「コミュニティ・コモン」(コモンズの単数形)と表現し、21世紀型の“ムラ社会”を提案している。同様の試みとして、他に萬羽敏郎「21世紀の入会地(いりあいち)=コモンズによる郊外再生」(2001年日本委員会編『人口減少社会』)がある。

入会(いりあい)という意味で使用されている例

その他の例

参考図書

  • 熊本一規『公共事業はどこが間違っているのか?―コモンズ行動学入門/早わかり「入会権・漁業権・水利権」』 ISBN 978-4-944114-04-7
  • 中尾英俊『村からのたより』『入会権の判例総合解説』、『戦後入会判決集』全3巻、『入会裁判の実証的研究』
  • 北條浩『入会の法社会学』 上下
  • 忍草母の会事務局『北富士入会の闘い』 ISBN 4-275-00289-X
  • 三俣学・室田武・森元早苗『コモンズ研究のフロンティア』 ISBN 978-4-13-046095-8
  • 室田武・三俣学『入会林野とコモンズ』ISBN 978-4-535-55335-4
  • 菅豊『川は誰のものか-人と環境の民俗学』ISBN 4-642-05605-X

関連項目

外部リンク





コモンズと同じ種類の言葉

このページでは「ウィキペディア」からコモンズを検索した結果を表示しています。
Weblioに収録されているすべての辞書からコモンズを検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
 全ての辞書からコモンズ を検索

英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「コモンズ」の関連用語

コモンズのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



コモンズのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのコモンズ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS