コッホの原則の限界と有効性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/21 15:05 UTC 版)
「コッホの原則」の記事における「コッホの原則の限界と有効性」の解説
微生物学の進歩に伴って、コッホの原則では証明できない感染症の存在も明らかになった。 ヒトに病気を起こす病原微生物が必ずしも実験動物でも病気を起こすとは限らない 子宮頸癌におけるヒトパピローマウイルスのように、必ずしもすべての臨床例で病原体が検出されない場合がある 日和見感染のように、その微生物が存在しても必ずしも発病しない場合がある このため現在はコッホの原則をすべて満たす病原体が見つかることの方が却って稀である。 しかしながら、SARSが初めて出現したとき、サルを使った感染実験によって、もう一つの病原体候補であったメタニューモウイルスではなく新種のコロナウイルスがSARSの病原体であることが証明されており、今日においてもコッホの原則が病原体同定に重要な意味を持つことには変わりがない。
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