グランジソールとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 学問 > 化学物質辞書 > グランジソールの意味・解説 

グランジソール

分子式C10H18O
その他の名称グランジソール、Grandisol、[1R,2S,(+)]-2-Isopropenyl-1-methylcyclobutaneethanol、(+)-グランジソール、(+)-Grandisol、(1R)-1β-Methyl-2α-(1-methylvinyl)cyclobutane-1-ethanol、Grandlure I、グランドルレI、(1R)-1-Methyl-2α-isopropenylcyclobutane-1α-ethanol
体系名:(1R,2S)-2-(1-メチルエテニル)-1-メチルシクロブタンエタノール、(1R)-1-メチル-2α-(1-メチルエテニル)シクロブタン-1α-エタノール、(1R)-1-メチル-2α-(1-メチルエテニル)-1α-シクロブタンエタノール、[1R,2S,(+)]-2-イソプロペニル-1-メチルシクロブタンエタノール、(1R)-1β-メチル-2α-(1-メチルビニル)シクロブタン-1-エタノール、(1R)-1-メチル-2α-イソプロペニルシクロブタン-1α-エタノール


(−)‐グランジソール

分子式C10H18O
その他の名称(1S)-1-Methyl-2β-(1-methylethenyl)-1β-cyclobutaneethanol、(-)-グランジソール、(-)-Grandisol、(1S)-1-Methyl-2β-isopropenylcyclobutane-1β-ethanol
体系名:(1S,2R)-2-(1-メチルエテニル)-1-メチルシクロブタンエタノール、(1S)-1-メチル-2β-(1-メチルエテニル)シクロブタン-1β-エタノール、(1S)-1-メチル-2β-(1-メチルエテニル)-1β-シクロブタンエタノール、(1S)-1-メチル-2β-イソプロペニルシクロブタン-1β-エタノール


グランジソール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/21 14:40 UTC 版)

グランジソール
識別情報
CAS登録番号 26532-22-9 
PubChem 169202
ChemSpider 147990 
UNII 9S44Q9MKXB 
特性
化学式 C10H18O
モル質量 154.25 g/mol
融点

25 °C, 298 K, 77 °F

沸点

55 °C, 328 K, 131 °F

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

グランジソール: Grandisol、化学式C10H18O)はワタミハナゾウムシ英語版の性誘引物質として働くフェロモンである[1]シクロブタン環と2つの不斉中心を有するモノテルペンである。ワタミハナゾウムシは農業害虫であり、綿花産業に大きな被害を与える。20世紀前半には米国で蔓延し、深刻な問題となった。グランジソールは綿花を虫害から守るために使用される。

ワタミハナゾウムシ(Anthonomus grandis)

合成

グランジソールは1969年に、ミシシッピ州立大学英語版のJ.Tumlinsonらによって単離、同定、合成が報告された[2]2010年にはファーマン大学英語版の研究グループが8段階でより収率を高めた合成経路を報告している[3]立体選択的な合成方法も報告されている[4]が、グランジソールはラセミ体でも、ワタミハナゾウムシに対して天然のものと同様の誘引効果を持つことが示されている[5]

脚注

出典

  1. ^ 『ボルハルト・ショア―現代有機化学(上)第8版』化学同人、2019年12月20日、202頁。ISBN 978-4-7598-2029-4 
  2. ^ Tumlinson, J. H.; Hardee, D. D.; Gueldner, R. C.; Thompson, A. C.; Hedin, P. A.; Minyard, J. P. (1969-11-21). “Sex Pheromones Produced by Male Boll Weevil: Isolation, Identification, and Synthesis” (英語). Science 166 (3908): 1010–1012. doi:10.1126/science.166.3908.1010. ISSN 0036-8075. https://www.science.org/doi/10.1126/science.166.3908.1010. 
  3. ^ Graham, Thomas J.A.; Gray, Erin E.; Burgess, James M.; Goess, Brian C. (January 2010). “An Efficient Synthesis of (±)-Grandisol Featuring 1,5-Enyne Metathesis”. J. Org. Chem. 75 (1): 226–228. doi:10.1021/jo9020375. PMC 2798917. PMID 19957923. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2798917/. 
  4. ^ de March, Pedro; Figueredo, Marta; Font, Josep; Raya, Javier (2000-01-01). “Highly Efficient, Enantioselective Synthesis of (+)-Grandisol from a C 2 -Symmetric Bis(α,β-butenolide)” (英語). Organic Letters 2 (2): 163–165. doi:10.1021/ol991261k. ISSN 1523-7060. https://pubs.acs.org/doi/10.1021/ol991261k. 
  5. ^ Hibbard, B. E.; Webster, F. X. (1993-10). “Enantiomeric composition of grandisol and grandisal produced byPissodes strobi andP. nemorensis and their electroantennogram response to pure enantiomers” (英語). Journal of Chemical Ecology 19 (10): 2129–2141. doi:10.1007/BF00979652. ISSN 0098-0331. http://link.springer.com/10.1007/BF00979652. 


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  グランジソールのページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「グランジソール」の関連用語

グランジソールのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



グランジソールのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
独立行政法人科学技術振興機構独立行政法人科学技術振興機構
All Rights Reserved, Copyright © Japan Science and Technology Agency
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのグランジソール (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS