クロスティ・ボイラ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/06 17:12 UTC 版)
「イギリス国鉄9F形蒸気機関車」の記事における「クロスティ・ボイラ」の解説
1955年に製造された92020 - 92029号機の10両ではフランコ・クロスティ式ボイラーが試用された。これは主ボイラの下に設置された補助ボイラに煙室からの火室ガスを導き、機関車右側歩み板に設けられた煙突から排気し、排熱を利用して給水加熱しようとする設計である。煙室にある通常の煙突は点火時のみ使用し、点火後は蓋で塞がれていた。実験では期待程の蒸気発生効率向上は見られず、製造コストの上昇と設計の複雑さに伴う管理コストの上昇に見合うものではなかった。向かい風では煙が運転室に吹き込んで運転しづらく、二次煙室の燃焼ガスが低温であったため生じた硫酸による深刻な腐食がみられた。全機通常ボイラに換装されたが、一部外見から容易に識別できた。
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