クラウゼヴィッツの攻撃理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/12 14:57 UTC 版)
「攻撃 (戦術論)」の記事における「クラウゼヴィッツの攻撃理論」の解説
攻撃という戦闘行動の価値についてカール・フォン・クラウゼヴィッツは戦闘の究極的な目的を達成する重要な手段であると分析している。彼の見解によれば、戦闘では敵の戦闘力を失わせて完全な軍事的優位を確立することこそが最も基本的な目的であり、敵地を占領することや住民を支配することなどは二義的な目的でしかない。攻撃とは戦闘本来の目的を達成することを可能とする決定的な方法であり、それは敵の精神的、物質的な戦闘力を喪失させる方法である。ただし、攻撃を実施する際には限界点が存在することもクラウゼヴィッツは論考している。攻撃を連続して実施すると戦果の拡張とともに戦闘力の消耗が著しくなっていき、ある時点を境に攻撃によって得られる戦果と被る損害の量が逆転する事態が生じる。その一時点を指して攻勢終末点と呼び、防御へ転換するべき時点だと考えられている。また兵員や装備が均等である場合、防御に対して攻撃は理論的に不利であることも述べられている。
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