クヌースの矢印表記とは? わかりやすく解説

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クヌースの矢印表記

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/21 13:33 UTC 版)

クヌースの矢印表記(クヌースのやじるしひょうき、: Knuth's up-arrow notation)とは、1976年ドナルド・クヌース巨大数を表現するために発明した表記法である[1][2]。これは、乗算加算の反復であり、冪乗が乗算の反復であるのと同様の考え方に基づくもので、冪乗の反復(テトレーション)を表す演算の表記法である。例えば宇宙論で使われた最大の数は、クヌースの矢印表記で表すとおよそ[注釈 1]である。このように、クヌースの矢印表記は現実世界の事物で例えるにはあまりにも大きすぎるような巨大数を簡単に表現できる表記法の一つである。


注釈

  1. ^ 複数の宇宙の全質量を1個のブラックホールに圧縮しそれが蒸発した後に、ポアンカレの回帰定理に従い再びブラックホールができる時間。値を冪指数で表現するとであり、桁数が非常に大きいため、時間の単位をプランク時間のいずれにしても無視できる範囲で近似する。

出典

  1. ^ フィッシュ『巨大数論 第2版』インプレス R&D、東京、2017年。ISBN 9784802093194http://gyafun.jp/ln/ 
  2. ^ a b c Knuth, D. E. (1976-12-17). “Mathematics and Computer Science: Coping with Finiteness” (英語). Science 194 (4271): 1235–1242. doi:10.1126/science.194.4271.1235. ISSN 0036-8075. https://www.sciencemag.org/lookup/doi/10.1126/science.194.4271.1235. 
  3. ^ S.O. (2017年2月2日). “大きすぎて全世界のインクを使っても書けない「巨大数」の世界”. QuizKnock inc.. 2021年3月28日閲覧。
  4. ^ ギネスブックに載った世界一大きな数がヤバすぎる!”. 学生団体POMB. 2021年3月28日閲覧。
  5. ^ Galidakis, Ioannis and Weisstein, Eric W. “Power Tower”. Wolfram MathWorld. 2021年3月28日閲覧。
  6. ^ B. Randell and L.J. Russell, ALGOL 60 Implementation: The Translation and Use of ALGOL 60 Programs on a Computer. Academic Press, 1964. The design of the Whetstone Compiler, p.23 pp.25-26 p.49 p.52 p.61 pp.152-155 p.159 p.171 pp.273-274 p.280 p.287 pp.304-305 p.328 p.347


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