矢印の回転
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 02:06 UTC 版)
クヌースの矢印表記からチェーン表記に進んだ時にa↑cb=a→b→cとしたのにならって、回転矢印表記では矢印を回転してa→cb=a↓b↓cとする。 この↓は、チェーン表記と同様に処理される。すなわち次の通りである。 a↓b↓…↓x↓y↓1 = a↓b↓…↓x↓y a↓b↓…↓x↓1↓z = a↓b↓…↓x a↓b↓…↓x↓y↓z = a↓b↓…↓x↓(a↓b↓…↓x↓(y-1)↓z)↓(z-1) 更に、↓↓、↓↓↓…と複数本重ねると、これもクヌースの矢印表記と同様の働きとなる。 a↓a↓…(b個のa)…↓a↓a=a↓↓b a↓↓b↓↓c↓↓d = a↓↓(b↓↓(c↓↓d)) a↓↓↓b↓↓↓c↓↓↓d = a↓↓↓(b↓↓↓(c↓↓↓d)) そして更に↓を回転させると次のように←となる。 a↓cb = a←b←c この←も1本ではチェーン表記と同様、a←←bなどのように複数本重ねるとクヌースの矢印表記と同様の働きとなる。 このようにして、←を更に回転させると記号としては元の↑に戻るが、元のクヌースの矢印表記と区別するため、(↑1)と表記する。 a←cb=a(↑1)b(↑1)c 以下同様に、(→1)、(↓1)、(←1)、(↑2)、(→2)、(↓2)、(←2)…と続くのである。 このように、この回転矢印表記は、クヌースの矢印表記とコンウェイのチェーン表記の特徴を併せ持った表記と見ることができる。
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