クニガミトンボソウ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/13 22:35 UTC 版)
| クニガミトンボソウ | |||||||||||||||||||||
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クニガミトンボソウ
(2025年9月 熱帯ドリームセンター) |
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| 保全状況評価 | |||||||||||||||||||||
| 絶滅危惧IA類(環境省レッドリスト) |
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| 分類(APG IV) | |||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||
| Platanthera sonoharae Masam.[1] | |||||||||||||||||||||
| シノニム | |||||||||||||||||||||
| Tulotis sonoharae (Masam.) K.Nakaj. |
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| 和名 | |||||||||||||||||||||
| クニガミトンボソウ、ソノハラトンボ |
クニガミトンボソウ(別名:ソノハラトンボ、学名:Platanthera sonoharae)は、ラン科ツレサギソウ属の地生の多年生草本。環境省レッドリスト絶滅危惧IA類。種の保存法に基づき国内希少野生動植物種に指定され、採集や譲渡が禁じられている[2]。
特徴
形態は同属のトンボソウに類似する。地中に紡錘形の塊根がある。茎は高さ15–25cm。茎下部の葉は線状披針形で、2–3枚が互生する。葉幅は5–8mmで、同属のトンボソウより細い。茎上部の葉は長さ1.5cm程度。頂生の総状花序に6–20個の花をつける。花は淡黄緑色。唇弁は浅く3裂し、側裂片は鈍頭。距は細長く、長さ4–10mmほど[2][3]。
分布と生育環境
沖縄本島、西表島、台湾に分布[2][3]。典型的な渓流植物で、洪水時に水没するような河川中流域の湿った岩の上に生育する[2]。
植物園における展示
沖縄県本部町の海洋博公園熱帯ドリームセンターにおいて、種の保存法施行前に生息域外保全を目的に栽培した個体から増殖したものが展示されている[4]。
脚注
参考文献
- 横田昌嗣・治井正一・平岩篤・横田昌嗣(追補)・阿部篤志(追補)「クニガミトンボソウ」『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物 第3版(菌類編・植物編)―レッドデータおきなわ―』沖縄県、2018年3月、421–422頁。
- 遊川知久 著「クニガミトンボソウ」、大橋広好・門田裕一・木原浩・邑田仁・米倉浩司 編『フィールド版改訂新版 日本の野生植物』 1巻、平凡社、2021年、171頁。ISBN 9784582535389。
- 砂川愛子・稲田幸太・端山武・具志堅江梨子・佐藤裕之・阿部篤志・天野正晴「海洋博公園熱帯ドリームセンターにおけるパルダリウムを用いた生息域外保全株の展示」『日本植物園協会誌』第57号、(公社)日本植物園協会、81–86頁、2023年。 ISSN 0389-5246。
外部リンク
- クニガミトンボソウ(国頭蜻蛉草) うちなー通信
- クニガミトンボソウ(国頭蜻蛉草) 野の花賛花
- クニガミトンボソウ(国頭蜻蛉草)ソノハラトンボ こまつなの部屋
- クニガミトンボソウ(国頭蜻蛉草) 絶滅危惧種の花
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