クスンダとは? わかりやすく解説

クスンダ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/04 15:30 UTC 版)

コミュニティの長老であるGyani Maiya Sen-Kusunda は、2019年のドキュメンタリーGyani Maiyaでクスンダコミュニティのかつての遊牧生活について共有しています。

クスンダ(Kusunda)はネパール西部の先住民族ネパール語でBan Raja(森の民)とも呼ばれ、自称はMihaqという。クスンダはネパール語で「野蛮人」を意味するが、彼ら自身はこの呼び名に特に反感を持っていない。

かつては狩猟採集民だったが、現在は村に定住し、周囲の人々との結婚が多く、民族としては消滅しかけている。アニミズムを信仰してきたが、ヒンドゥー教の影響も強い。2001年の国勢調査によれば、全員で164人おり(ネパールの最少数民族)、うち160人がヒンドゥー教徒、4人が仏教徒という。

元来は固有言語クスンダ語を話していたが、すでに子供は話さなくなり(たいてい親の一方は他民族)、ほぼ絶滅状態である。Wattersが2005年にクスンダ語の文法・語彙をまとめ、完全に孤立した言語としている。これまでブルシャスキー語チベット・ビルマ語族などとの関係が研究され、最近ではWhitehouseらがインド太平洋語族ジョーゼフ・グリーンバーグが提唱した分類で、パプア諸語などを含む)に入れる考えを出している。

近年のゲノム解析により、現生人類の拡散で、東南アジア・雲南へ向かった現生人類のうちで早期に分化し、現在地付近で狩猟採集を続けた民族とみる説がある。

文献

  • D. E. Watters (2005): Notes on Kusunda Grammar: A language isolate of Nepal. Himalayan Linguistics Archive 3. 1-182. NFDIN Katmandu, ISBN 99946-35-35-2.[1](pdf)
  • P. Whitehouse et al. (2004): Kusunda: An Indo-Pacific language in Nepal. PNAS vol. 101 no. 15 5692-5695.[2]




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