ガンマ関数との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 08:28 UTC 版)
「オイラーの定数」の記事における「ガンマ関数との関係」の解説
大文字のガンマ Γ で表されるガンマ関数と小文字のガンマ γ で表されるオイラーの定数は共にオイラーによって与えられたものであるが、オイラー自身は前者のガンマ関数を階乗(factorial)と呼んでいる。ガンマ関数の記号はアドリアン=マリ・ルジャンドルに始まり、オイラーの定数の記号はマスケローニに始まるものである。オイラーの定数の記号がガンマ関数に由来するものであったのか、今となっては確かめようがないが、オイラーの定数がガンマ関数に関係しているということは確かである。すなわち、ガンマ関数の乗積表示 Γ ( z ) = lim n → ∞ n z n ! ∏ k = 0 n ( z + k ) {\displaystyle \Gamma (z)=\lim _{n\to \infty }{\frac {n^{z}n!}{\displaystyle \prod _{k=0}^{n}{(z+k)}}}} に対し、その対数微分であるディガンマ関数 Ψ ( z ) = d d z log Γ ( z ) = Γ ′ ( z ) Γ ( z ) = lim n → ∞ ( log n − ∑ k = 0 n 1 z + k ) {\displaystyle {\begin{aligned}\Psi (z)&={\frac {d}{dz}}\log \Gamma (z)={\frac {\Gamma '(z)}{\Gamma (z)}}\\&=\lim _{n\to \infty }\left(\log {n}-\sum _{k=0}^{n}{\frac {1}{z+k}}\right)\end{aligned}}} に z = 1 {\displaystyle z=1} を代入すると Ψ ( 1 ) = Γ ′ ( 1 ) = lim n → ∞ ( log n − ∑ k = 0 n 1 1 + k ) = lim n → ∞ ( − γ − 1 1 + n ) = − γ {\displaystyle {\begin{aligned}\Psi (1)=\Gamma '(1)&=\lim _{n\to \infty }\left(\log {n}-\sum _{k=0}^{n}{\frac {1}{1+k}}\right)\\&=\lim _{n\to \infty }\left(-\gamma -{\frac {1}{1+n}}\right)\\&=-\gamma \\\end{aligned}}} を得る。
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