カルメン幻想曲 (サラサーテ)とは? わかりやすく解説

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カルメン幻想曲 (サラサーテ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/29 14:26 UTC 版)

音楽・音声外部リンク
『カルメン幻想曲』全曲を試聴
Carmen Fantasy, Op. 25 - イツァーク・パールマンヴァイオリン)とローレンス・フォスター指揮ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の演奏、ワーナー・クラシックス提供のYouTubeアートトラック

カルメン幻想曲』(: Fantaisie sur Carmen作品25は、スペインヴァイオリニストであるパブロ・デ・サラサーテ1883年に作曲したヴァイオリン管弦楽のための幻想曲ピアノ伴奏で演奏されることも多い。演奏時間は約12分。

概要

ジョルジュ・ビゼー作曲のオペラカルメン』に登場するメロディを用いた、ヴァイオリンの名技性誇示を目的とする作品。パラフレーズに分類される。『カルメン』のメロディを基にした同種の作品は数多いが、その中でも最も有名なものの一つである。正式な題名は『ビゼーのオペラ「カルメン」のモティーフによる演奏会用幻想曲』(Fantaisie de concert sur des motifs de l'opéra "Carmen" de Bizet)。

編成

独奏ヴァイオリン、フルート2(ピッコロ持ち替え)、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン4、トランペット2、トロンボーン3、ティンパニタンブリントライアングルハープ弦五部(ad libitum/任意を含む)

構成

序奏と4つの部分から成る。

序奏 Allegro moderato

オペラの第4幕への間奏曲「アラゴネーズ」の素材を使用。管弦楽による前奏の後、独奏ヴァイオリンに主旋律が現れる。トリル重音奏法グリッサンドフラジオレットなどの技巧が使われ、最後はピッツィカートで静かに終わっていく。

Moderato

4分の2拍子。弦楽器の伴奏で独奏ヴァイオリンがオペラ第1幕でカルメンが歌う「ハバネラ」を演奏する。メロディが繰り返されるごとに装飾性が増していく。

Lento assai

8分の6拍子。第1幕でカルメンが歌う鼻歌「トゥ・ラララ」のメロディを使用している。フラジオレットにより静かに終わっていく。

Allegro moderato

8分の3拍子。この部分も第1幕でカルメンが歌う「セギディーリャ」のメロディが素材となる。ピッツィカート、トリル、 グリッサンドなどが効果的に使用されている。

Moderato

4分の3拍子。オペラ第2幕冒頭の「ジプシーの歌」が素材となる。弱い音から始まり、テンポを次第に速め最後は最も強い音で熱狂的に終わる。

参考文献

外部リンク




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