カルニチン欠乏症の治療薬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 14:06 UTC 版)
「カルニチン」の記事における「カルニチン欠乏症の治療薬」の解説
生体内にL-カルニチンを補充する目的で、欠乏症に対して、L-カルニチン(レボカルニチン)を経口投与する場合がある。他にも、注射剤などの剤形も製造されてきた。これを投与すればL-カルニチンが補充されて、そのためにL-カルニチンの不足が改善するという単純明快な作用機序である。 ただし、慢性的なL-カルニチンの不足は、L-カルニチンに結合された上で体外へと排泄されるプロピオニル基を有した有害な代謝生成物が、生体内に蓄積する場合があり、そこにL-カルニチンが補充された結果、プロピオニル基がL-カルニチンに結合されて、そのまま体外への排泄を促す効果も得られる。 一方で、カルニチン欠乏症だったとしても、ほぼ腎機能が廃絶しているような患者にL-カルニチンを投与すると、例えば、L-カルニチンの4級アンモニウムの部分が外れて産生するトリメチルアミンのような有害な物質が、体内に蓄積する場合があるため、注意を要する。
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