オレカ・07とは? わかりやすく解説

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オレカ・07

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/06 06:19 UTC 版)

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オレカ・07
カテゴリー ルマン・プロトタイプ2(LMP2)
コンストラクター オレカ
デザイナー デビッド・フルーリー
先代 オレカ・05
主要諸元
シャシー カーボン・ファイバー モノコック[1]
サスペンション(前) ダブルウィッシュボーン, ダンパー制御機構付きプッシュロッド
サスペンション(後) ダブルウィッシュボーン, ダンパー制御機構付きプッシュロッド
全長 4,745 mm (186.8 in)
全幅 1,895 mm (74.6 in)
全高 1,045 mm (41.1 in)
ホイールベース 3,005 mm (118.3 in)
エンジン オレカ・07 / アルピーヌ・A470 / アウルス・01
ギブソン・テクノロジー GK428 4.2 L V8 NA
アキュラ・ARX-05
アキュラ AR35TT 3.5 L V6 ツインターボ
馬力603 HP
車重930kg
トランスミッション エクストラック製 6速 シーケンシャルマニュアルトランスミッション
燃料 モチュール
トタル
VP Racing Fuels
オイル ペンゾイル
タイヤ ミシュラン
ダンロップ
コンチネンタル
主要成績
チーム オレカ・07
ジャッキー・チェン・DCレーシング
Jotaスポーツ
ハイクラス・レーシング
ユナイテッド・オートスポーツ
グラフ・レーシング
TDSレーシング
アルガルヴェ・プロ・レーシング
デュケイン・エンジニアリング
RLR・Mスポーツ
IDECスポーツ
リシャール・ミル・レーシング・チーム
クール・レーシング
アルピーヌ・A470
シグナテック・アルピーヌ・マットムート
シグナテック・アルピーヌ・エルフ
アウルス・01
G-ドライブ・レーシング
G-ドライブ・レーシング ウィズ アルガルヴェ
アキュラ・ARX-05
アキュラ・チーム・ペンスキー
コンストラクターズタイトル 該当無
ドライバーズタイトル 4 (2017 ELMS, 2017 WEC, 2018 ELMS, 2018–19 WEC)
初戦 2017 デイトナ24時間
出走 優勝
48 27
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オレカ・07は、2017年の国際自動車連盟(FIA)およびフランス西部自動車クラブ(ACO)のLMP2規制を満たすために、オレカによって製造されたルマン・プロトタイプ・レーシングカー

2017年、国際モータースポーツ協会(IMSA)のウェザーテック・スポーツカー選手権のオープニングラウンドであるデイトナ24時間レース[2]、および、同年のFIA 世界耐久選手権(WEC)のシルバーストーン6時間耐久レースでデビューを果たした。2015年に投入されたオレカ・05の後継車となる。

開発

LMP2耐久トロフィーとオレカ・07

開発準備は、オレカ・05の開発にまで遡る。オレカ・05は、2017年のWEC LMP2クラスの新しい技術ルールについてファクトリーが知っていることを考慮して開発された。フランスのチームは、オレカ・05のパフォーマンスから知識を得て、新しい車を開発することを決定し、前任者をベースにしている。オレカの目標は、エネルギーとリソースの使用に焦点を当てることにより、パフォーマンスを最大化することだった。チームは、この戦略を使用して、実績のある前任者に基づいて車を製造するだけでなく、チームがコストの範囲内でオレカ・05を更新できるようにすることを選択した。オレカ・07のシャーシは主に05をベースにしており、モノコックはあまり焦点を当てていない。オレカ・07の内部には、ギブソン・GK428 V8エンジンが搭載されている[3]

マシンは、2016年10月下旬にポール・リカール・サーキットで最初のシェイクダウンテストを実施した。

アルピーヌ・A470

シグナテック・アルピーヌ・マットムートのアルピーヌ・A470

フランスの自動車メーカーであるアルピーヌは、WECでシグナテック・アルピーヌ・マットムート(2019-20年シーズンは、チーム名の末尾を「エルフ」に変更して参戦)としてアルピーヌ・A470で出場した。この車は技術的にはオレカ・07と同じで、同じシャーシと内部構造を使用し、アルピーヌブランドを使用している。これは、アルピーヌが2016年のFIA 世界耐久選手権のLMP2カテゴリーで優勝した、アルピーヌ・A460の後継車[4]

アキュラ・ARX-05

アキュラARX-05

プロトタイプのバリエーションであるアキュラ・ARX-05は、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権DPiクラス用に制作され、2018年から投入された。マシンはホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD)とオレカと共同で開発された [5]。エンジンは生産車ベースの3.5 L V6ツインターボのアキュラ ・AR35TTを搭載する。オレカ・07からの他の変更点は、アキュラ固有のボディワークが含まれる。

2018年から2020年にかけて、ウェザーテック・スポーツカー選手権にチーム・ペンスキーが2台の車をエントリーした[6]。2019年には6号車のデイン・キャメロン/ファン・パブロ・モントーヤ組が、翌2020年には僚友の7号車リッキー・テイラー/エリオ・カストロネベス組がDPiクラスのチャンピオンを獲得した。

アウルス・01

G-ドライブ・レーシングは2019年にアウルス・01としてブランド名を変更した

G-ドライブ・レーシングは、2017年と2018年にオレカ・07で争った。ロシアの自動車メーカーであるアウルスは2019年にG-ドライブと提携して、「アウルス・01」としてブランド名を変更し、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズでレースを行った。この車は技術的にはオレカ・07と同じで、同じシャーシと内部構造を使用し、アウルスのブランドが付いている[7]

レベリオン・R13

レべリオン・R13

レベリオン・R13は2018年、オレカ・07をベースにLMP1クラスに参戦するために作成されたル・マン・プロトタイプレーシングカー。レベリオン・R-Oneと同様にオレカとレベリオン・レーシングが共同制作し、エンジンはギブソン・GL458を搭載するバリエーションモデルである。

アルピーヌ・A480

アルピーヌはシグナチュール・チームと組み、2021年からWECの最高峰クラスとなる「ハイパーカー」(LMH)クラスに従来のLMP1(ノンハイブリッド)車両が今年限りエントリーできることを活かし、2020年にレベリオン・レーシングが走らせていたマシン「R13」を引き継ぐ形でLMHクラスに参戦する[8]。車名は「アルピーヌ・A480」となる。2021年からのWECのLMHクラスの特徴の1つで、参加車両の同等性を確保するためのバランス・オブ・パフォーマンス(BoP)の追加がある。BoPシステムの結果、2021シーズンの出場車両のシーズン前テストとして機能したスパでのプロローグに先立ち、A480の車両重量は930kgに増加し、ピーク出力は603bhp(450kW)に減少した[9]

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ "ORECA 07 Media Kit"”. Oreca. 2016年12月22日閲覧。
  2. ^ "Oreca 07 Turns First Laps at Paul Ricard"”. Sportscar365. 2016年10月26日閲覧。
  3. ^ "Oreca 07 LMP2 On Track At Paul Ricard"”. dailysportscar.com. 2018年6月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年10月26日閲覧。
  4. ^ "2017 Alpine A470"”. Ultimatecarpage.com. 2016年10月26日閲覧。
  5. ^ "Acura DPi Set to Begin Testing This Month"”. sportscar365.com. 2017年7月12日閲覧。
  6. ^ "Acura-Penske DPi Effort Revealed"”. dailysportscar.com. 2017年9月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年7月11日閲覧。
  7. ^ Goodwin (2019年4月2日). “G-Drive Racing Confirm Aurus 01 Gibson Effort In 2019 ELMS & Le Mans 24 Hours – dailysportscar.com”. www.dailysportscar.com. 2019年9月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年8月23日閲覧。
  8. ^ アルピーヌ、WECハイパーカークラスに参戦するノンハイブリッドLMP1マシン『A480』を公開”. autosport web. 2021年3月17日閲覧。
  9. ^ トヨタとアルピーヌの重量差は110kg。WECプロローグ&開幕戦スパのBoPが発表”. autosport web. 2021年4月24日閲覧。

外部リンク

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