オットー・ジンガーとは? わかりやすく解説

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オットー・ジンガー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/10 05:50 UTC 版)

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オットー・ジンガー

オットー・ジンガー(1世)(Otto Singer I、1833年7月26日 - 1894年1月3日)はドイツピアニスト指揮者作曲家。のちにアメリカでも活動した。

同じく音楽家である息子のオットー・ジンガー2世ドイツ語版(Otto Singer II(: Jr. / : Sohn)、1863年9月14日 - 1931年1月8日)についてもこの項で述べる。

生涯

ジンガーは、ザクセン王国ヴィルテンドイツ語版ゾラドイツ語版で生まれた。ドレスデンで教育を受け、1851年から1855年にかけてライプツィヒ音楽院イグナーツ・モシェレスモーリッツ・ハウプトマンに師事する。その後1865年までをライプツィヒで過ごし、フランツ・リストのいたヴァイマルへの短い滞在を経て、ジンガーは1867年ニューヨークに渡った[1]

1873年にはシンシナティに移り、セオドア・トーマスの下で音楽助監督となる。同じ年に一回目のシンシナティ・メイ・フェスティバル英語版が開かれている。ジンガーはアメリカ独立百周年を記念したカンタータピルグリム・ファーザーズの上陸」(The Landing of the Pilgrim Fathers)を1876年のフェスティヴァルのために、また1878年シンシナティ音楽堂英語版のこけら落としのために「祝典頌歌」(Festival Ode)を作曲した。その他にも様々な合唱協会 (聖歌隊) (en:Choral Society)で指揮を行い、1892年までシンシナティ音楽大学英語版で教鞭を執ったのち、ニューヨークに戻りそこで没した。ジンガーはリストとリヒャルト・ワーグナーの熱心かつ積極的な信徒であり、それは彼の作品と、ピアノ演奏の両方に表れた。カンタータ以外の作品には交響曲をはじめ、複数のピアノソナタピアノ協奏曲室内楽曲オルガン曲などがある[2]

彼の息子であるオットー・ジンガー2世(ドイツ語版[3]はアメリカで教育を受けたあとドイツで作曲家、指揮者、編曲家として活動し[4]ヴォーカルスコアを含む大量のピアノ用編曲を残した。その中にはルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの全ての交響曲や、少なくとも57曲を超えるリストの歌曲、ヨハネス・ブラームスの全交響曲、リヒャルト・シュトラウスの全交響詩、ワーグナーの歌劇・楽劇のヴォーカルスコア(12曲。一部ピアノのみの編曲が含まれる)[5][6]、加えてアントン・ブルックナーエクトル・ベルリオーズヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトグスタフ・マーラーオイゲン・ダルベールフレデリック・ディーリアスピョートル・チャイコフスキーなどの作品が含まれている。

注釈

  1. ^ Pratt, Waldo Selden, ed. (1920), “Singer, Otto”, Grove's Dictionary of Music and Musicians, 6 (American Supplement), New York: Macmillan Company, p. 362 .
  2. ^ Universal Cyclopædia & Atlas, 1902, New York, D. Appleton & Co.
  3. ^ 楽譜のクレジット表記等では多くの場合"Otto Singer"とのみ名乗った。
  4. ^ Brainard's Biographies of American Musicians (edited by Elam D. Bomberger), p. 255
  5. ^ http://vc.lib.harvard.edu/vc/deliver/~scores/009793895
  6. ^ back cover of Otto Singer Jr.'s piano reduction of Das Liebesverbot, Breitkopf & Härtel, Leipzig, 1922

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