エメルソン・パルミエリ・ドス・サントスとは? わかりやすく解説

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エメルソン・パルミエリ・ドス・サントス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/14 09:44 UTC 版)

エメルソン
ウェストハムでのエメルソン(2022年)
名前
本名 エメルソン・パルミエリ・ドス・サントス
Emerson Palmieri dos Santos
ラテン文字 Emerson
基本情報
国籍 イタリア
ブラジル
生年月日 (1994-08-03) 1994年8月3日(30歳)
出身地 サントス
身長 176 cm
体重 63 kg
選手情報
在籍チーム ウェストハム・ユナイテッド
ポジション DF
背番号 33
利き足 左足
ユース
2009-2013 サントス
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
2011-2016 サントス 18 (1)
2014-2015 パレルモ (loan) 9 (0)
2015-2016 ローマ (loan) 16 (1)
2016-2018 ローマ 18 (0)
2018-2022 チェルシー 33 (0)
2021-2022 リヨン (loan) 29 (1)
2022- ウェストハム・ユナイテッド 89 (4)
代表歴2
2011-2012  ブラジル U-17 15 (1)
2018-  イタリア 29 (0)
1. 国内リーグ戦に限る。2025年6月14日現在。
2. 2025年6月14日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

エメルソン・パルミエリ・ドス・サントス(Emerson Palmieri dos Santos, 1994年8月3日 - )は、ブラジルサンパウロ州サントス出身のプロサッカー選手ウェストハム・ユナイテッドFC所属。イタリア代表。ポジションはディフェンダー(左サイドバック)。

エメルソン(Emerson)、またはエメルソン・パルミエリ(Emerson Palmieri)と呼称される。UEFAが開催する国際タイトルを全て制覇した史上初の選手である[1]

人物

母方がイタリア系であり、2017年3月にはイタリア国籍を取得した[2]

幼い頃から地元のクラブであり後に入団することになるサントスのファンで、最も憧れた選手はロナウド[3]。8月3日生まれであることから、サントスでは3、パレルモでは13、ローマとチェルシーでは33と、背番号には3の付く番号を選んでいる[3]

サッカー選手としては左サイドバックが本職であるが[4]、両サイドでプレーできる[5]ブラジル人らしいテクニックとスピードのあるドリブルなど攻撃面を持ち味とする[4][5]

兄のジオヴァンニ・パルミエリ・ドス・サントスフルミネンセでプレーするサッカー選手で、エメルソンと同じ左サイドバックである[6]

経歴

クラブ

サントス

地元のクラブであるサントスの下部組織で育ち、2011年4月17日、カンピオナート・パウリスタパウリスタ戦でトップチームデビュー。2012年6月17日にはフラメンゴ戦でセリエAに初出場した[4]。2013年9月5日のアトレチコ・パラナエンセ戦で初得点を記録。

パレルモ

2014年8月25日にイタリアセリエAパレルモにローン移籍[4]。9月24日のナポリ戦で途中出場しセリエAデビュー[4]。2014-15シーズンは9試合に途中出場した[4]

ローマ

2015年8月31日には同じセリエAのローマへ200万ユーロの買い取りオプション付きでローン移籍[7]。同年10月4日に古巣パレルモ戦でローマでのデビューを飾った。2016年5月14日のミラン戦でセリエA初得点を記録[8]。2015-16シーズンは9試合に出場し1得点を記録、シーズン後の2016年7月7日には1年間のローン期間延長が決まり、12試合の出場で自動的に買い取りオプションが行使される契約となった[9]

2016年8月23日のポルトとのUEFAチャンピオンズリーグプレーオフ2ndレグではダニエレ・デ・ロッシに続いてレッドカードを出され退場、ローマ敗退の原因となった[10]。しかしその後は新加入のマリオ・ルイの負傷離脱もあり左サイドバックのレギュラーに定着[5]。12月4日のナポリ戦でシーズン12試合出場に達し、先述の買い取りオプション行使が決定、ローマへ完全移籍した[5][11]。2017年2月16日のUEFAヨーロッパリーグ決勝トーナメント1回戦1stレグのビジャレアル戦では利き足とは逆の右足でミドルシュートを決め、アウェーでの4-0の大勝に貢献した[12]。2016-17シーズンは後述のとおりイタリア代表に招集されるなど飛躍のシーズンとなったが、シーズン最終戦のジェノア戦で左膝の前十字靱帯を断裂してしまった[13]

チェルシー

2018年1月30日、4年半の契約でイングランドチェルシーに移籍[14]アントニオ・コンテの下ではマルコス・アロンソ・メンドーサの控えの位置にあり、監督が交代した翌シーズンも怪我の影響もありその状況は変わらなかった。

2019-20シーズンは監督のフランク・ランパードがエメルソンを評価していたこともあり、怪我で離脱するまで[15]第8節の時点でリーグ戦5試合に出場していた[16]。しかし、2020-21シーズンになると、ベン・チルウェルの加入により左サイドバックの序列が低下。加入以降最低となる15試合の出場に留まったが、3月18日のCLラウンド16・アトレティコ・マドリード戦で2年ぶりに得点を挙げた。

リヨン

2021年8月19日、オリンピック・リヨンに買い取りオプション付きのローン移籍[17][18]

ウェストハム・ユナイテッド

2022年8月23日、ウェストハム・ユナイテッドと4年契約(1年延長オプション)を結んだ[19]

2023年6月8日、ウェストハムはカンファレンスリーグを制し、エメルソンはUEFA主催の国際タイトルを全て制した史上初の選手となった[1]

代表

U-17ブラジル代表として2011年に南米U-17選手権FIFA U-17ワールドカップのブラジルの全試合に出場[4]。南米U-17選手権ではグループリーグのチリ戦では同点ゴールを挙げるなど、優勝に貢献した。

2017年3月にイタリア国籍を取得したことによりイタリア代表でのプレーが可能となり[2]、イタリア代表監督のジャンピエロ・ヴェントゥーラがエメルソンの招集に興味を示していることが報じられた[2][20]。2017年4月にはイタリア代表の強化合宿に招集された[21]。同年5月26日には正式にイタリア代表に招集されたが、先述のとおり直後の28日に行われたジェノア戦での負傷により代表デビューは先送りとなった[13]

2021年、UEFA EURO 2020ではレオナルド・スピナッツォーラの怪我で出場機会を得ると、決勝のイングランド戦でも先発出場し優勝した[22]

個人成績

クラブ

国内大会個人成績
年度 クラブ 背番号 リーグ リーグ戦 リーグ杯 オープン杯 期間通算
出場 得点 出場 得点 出場 得点 出場 得点
ブラジル リーグ戦 ブラジル杯 オープン杯 期間通算
2012 サントス セリエA 1 0 0 0 - 1 0
2013 3 14 1 1 0 - 15 1
2014 23 3 0 2 0 - 5 0
イタリア リーグ戦 イタリア杯 オープン杯 期間通算
2014-15 パレルモ 13 セリエA 9 0 0 0 - 9 0
2015-16 ローマ 33 8 1 1 0 - 9 1
2016-17 25 0 4 0 - 29 0
2017-18 1 0 1 0 - 2 0
イングランド リーグ戦 FLカップ FAカップ 期間通算
2017-18 チェルシー 33 プレミアリーグ 5 0 - 2 0 7 0
2018-19 10 0 5 1 1 0 16 1
2019-20 15 0 0 0 2 0 17 0
2020-21 2 0 2 0 5 0 9 0
2021-22 1 0 - - 1 0
フランス リーグ戦 F・リーグ杯 フランス杯 期間通算
2021-22 リヨン 3 リーグ・アン 29 1 - 0 0 29 1
イングランド リーグ戦 FLカップ FAカップ 期間通算
2022-23 ウェストハム 33 プレミアリーグ 22 1 1 0 3 0 26 1
2023-24 36 1 1 0 2 0 39 1
2024-25 31 2 1 0 0 0 32 2
通算 ブラジル セリエA 18 1 3 0 - 21 1
イタリア セリエA 43 1 6 0 - 49 1
イングランド プレミアリーグ 122 4 10 1 15 0 147 5
フランス リーグ・アン 29 1 - 0 0 29 1
総通算 212 7 19 1 15 0 246 8

代表


イタリア代表 国際Aマッチ
出場 得点
2018 2 0
2019 5 0
2020 5 0
2021 13 0
2022 3 0
2023 1 0
通算 29 0

タイトル

クラブ

チェルシー
ウェストハム・ユナイテッド

代表

U-17ブラジル代表
イタリア代表

脚注

  1. ^ a b CL、ELに続きECLも! ウェストハムDFエメルソンが史上初の快挙達成”. サッカーキング (2023年6月8日). 2023年10月12日閲覧。
  2. ^ a b c Nazionale, Emerson è ora convocabile. E il prossimo può essere Diawara” (イタリア語). ガゼッタ・デロ・スポルト (2017年3月29日). 2017年3月31日閲覧。
  3. ^ a b #AskEmerson: The defender on life at Roma and potentially representing the Azzurri”. AS ROMA.com (2017年3月30日). 2017年4月2日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g 石井彰 (2015年9月2日). “ローマの新人エメルソンについて知っておくべき10のこと”. Qoly. 2017年3月31日閲覧。
  5. ^ a b c d ローマ、ブラジルの若きサイドバックの買い取りオプションを行使! 22歳の新鋭確保”. the WORLD (2017年3月2日). 2017年3月31日閲覧。
  6. ^ Palmieri comemora boa fase no Palermo e não quer voltar”. A TRIBUNA (2015年3月26日). 2018年2月1日閲覧。
  7. ^ エメルソンがローマ入りへ ディーニェは20日に到着か”. ライブドアニュース (2015年8月19日). 2017年3月31日閲覧。
  8. ^ Milan 1–3 Roma” (英語). Football Italia (2016年5月14日). 2016年5月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年3月31日閲覧。
  9. ^ Empréstimo de Emerson, do Santos, ao Roma tem item de venda automática” (ポルトガル語). Futebol Interior (2016年7月7日). 2017年3月31日閲覧。
  10. ^ ポルト、9人のローマに難なく勝利”. UEFA (2016年8月23日). 2017年3月31日閲覧。
  11. ^ Emerson Palmieri completa 12 jogos pela Roma e rende R$ 7 mi ao Santos” (ポルトガル語). LANCE! (2016年12月5日). 2017年3月31日閲覧。
  12. ^ 公式戦7連発のゼコがハット達成! 堅守ビジャレアル相手に敵地で4発圧勝のローマがベスト16進出に大前進!《EL》”. 超ワールドサッカー (2017年2月17日). 2017年3月31日閲覧。
  13. ^ a b 井上大輔 (2017年5月29日). “むごい…イタリア代表初招集のブラジル人、最終戦で靭帯断裂”. Qoly. 2017年5月30日閲覧。
  14. ^ Emerson signs”. Chelsea Football Club Official Site (2018年1月30日). 2018年1月31日閲覧。
  15. ^ チェルシー、リヴァプール戦でエメルソンが再負傷…復帰は10月中旬かサッカーキング 2019年9月25日
  16. ^ サッリ監督、エメルソンとの再会を希望も…チェルシーは売却を拒否サッカーキング 2019年10月11日
  17. ^ エメルソンがリヨンにレンタル移籍”. チェルシーFC (2021年8月20日). 2021年8月20日閲覧。
  18. ^ リヨン、チェルシーからエメルソン獲得”. キッカー日本語版 (2021年8月20日). 2021年8月20日閲覧。
  19. ^ West Ham United sign Italy international defender Emerson Palmieri”. www.whufc.com (2022年8月23日). 2022年8月24日閲覧。
  20. ^ Nazionale, Emerson Palmieri in azzurro: si attende l'ok della Fifa” (イタリア語). LaRoma 24 (2017年3月16日). 2017年3月31日閲覧。
  21. ^ イタリア代表トレーニング合宿、ブラジル生まれのローマDFエメルソンが招集”. サッカーキング (2017年4月10日). 2017年5月2日閲覧。
  22. ^ a b Andy Hunter (2021年7月12日). “Italy 1-1 England (aet, 3-2 on pens): Euro 2020 final at Wembley player ratings” (英語). ガーディアン. 2021年7月12日閲覧。
  23. ^ チェルシーが9年ぶり2度目のCL制覇! ハフェルツの決勝弾でマンCを撃破”. SOCCERING (2021年5月30日). 2025年6月14日閲覧。
  24. ^ サッカー=ウェストハム、58年ぶり主要大会優勝 欧州カンファレンスL”. ロイター (2023年6月8日). 2025年6月14日閲覧。

関連項目

外部リンク




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