エギルのサガ
(エギル・スカッラ=グリームソンのサガ から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/11 08:57 UTC 版)
『エギルのサガ』(古ノルド語: Egils saga Skalla-Grímssonar)は、おそらくスノッリ・ストゥルルソンによって西暦1220年から1240年の間に書かれたであろうと考えられている散文の英雄譚で、アイスランド・サガの一つである。アイスランドの研究者からは一般に「Egla」と呼ばれている。
- ^ ハルビョルン(古ノルド語: Hallbjörn hálftröll Úlfsson)は、フラヴニスタの雄鮭のケティルの父親でもある。
- ^ 原語の hamrammr は、かならずしも文字通りの「変身」ではなく、「狂戦士的な激昂」(berserks-gangr)という意味ととれる[1]。ベアリング=グールド著『人狼伝説』の説明を借りるなら、これは悪魔的な憑きもの(diabolical possession)」により尋常以上の力を発揮することで、同氏はこの「変身」を「人狼的発作(were-wolf fit)」と訳している[2]。
- ^ ソーロールヴは親友で遠戚のブリュニョールヴの息子バールズの遺産をまるごと相続し、分け前をめぐりバールズの腹違いの兄弟との確執がおこる。兄弟は王に取り入り、バールズの所領も異民族からの徴収権も横取りしたが、ソールズは他の所領や異民族との交易で潤い続けたので讒言をやめなかった。
- ^ ブリュニョールヴの息子。一家のノルウェーの故郷とは隣州のソグネフィヨルド(古ノルド語: Sygnafylki)のヘルシルの家系。
- ^ ビョルンはソーリルの許諾を得ずにその妹を連れ去り結婚し、王から討伐令が出され、スカラグリーム家に落ち延びてきていた(第33, 34章)。事後、結婚は認知されている。
- ^ ソーリルはフィヨルダネの首長〔ヘルシル〕で、エギルの一家は前述したとおり元はフィヨルダネの出身なので、同郷である。
- ^ スカラグリームの義父、つまりエギルの母方の祖父ユングヴァルの家で作詩した(第31章)。
- ^ 球技でかなわなかった年上を競技棒で殴ったので、突き飛ばされる。この屈辱を親友ソールズ(Þórðr Granason)に相談すると、斧を手渡されて復讐ということになった(第40章)。
- ^ 親友のソールズは、このときエギルより8歳上の20歳だった。スカラグリームは、ソールズを地面に叩きつけて絶命させる。さらにエギルに掴みかかったので、エギルの乳母が邪魔に入る。乳母は海に逃げたが大岩を投げつけられて海から上がってはこなかった。エギルは報復として父のお気に入りの使用人を殺し、父子は互いに口をきかなくなる(第40章)。
- ^ Zoega, Icelandic Dictionary, p. 183: "hamrammr, (1) shapeshifter or (2) "seized with warlike fury" (berserks-gangr)"
- ^ Baring-Gould, Sabine (1865), 'The Book of Were-wolves, p. 43
- ^ Jones 1968, p. 68
- ^ Scudder 2001 (英訳)、第1章
- ^ Scudder 2001 (英訳)、第3–6章
- ^ 谷口幸男『エッダとサガ』、1976年、122, 142頁
- ^ Scudder 2001 (英訳)、第7–22章
- ^ 谷口幸男『エッダとサガ』、1976年、142頁
- ^ Scudder 2001 (英訳)、第36章
- ^ Scudder 2001(英訳)、第25章、43頁
- ^ 谷口幸男『エッダとサガ』、1976年、143頁
- 1 エギルのサガとは
- 2 エギルのサガの概要
- 3 日本語訳
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