ウェッブ式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/02 10:22 UTC 版)
前述したマレーの固定車軸分割駆動方式は実際には製造されなかったが、イギリスのフランシス・ウェッブ (Francis Webb) にヒントを与えた可能性がある。古いシングルドライバー機を2シリンダー複式に改造した車両で1878年に試験を行った後、彼は最初にマレーの構想と同様のものを1882年にエクスペリメント型として導入した。3シリンダー複式で動輪は連結されておらず、2つの小さな高圧シリンダーが両側に取り付けられて、その排気が台枠内の大きな低圧シリンダーに吹き込まれた。他にも同じような型が続き、段々と大型化した。 車軸配置は様々なものがあり、2-2-2-0、2-2-2-2、2-2-2-2T、2-2-4-0T、0-8-0などがあった。0-8-0のものは貨物用機関車で、これらの中では唯一動輪が全て連結されているものであった。ウェッブは次の段階として4シリンダーの4-4-0と1両の4-6-0、そして最終的にさらなる0-8-0を製作した。後者はウェッブの複式機関車としてはもっとも成功であったと考えられており、1920年代までそのオリジナル形態を保ったものもある。
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