イノツズマブオゾガマイシンとは? わかりやすく解説

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イノツズマブ オゾガマイシン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/27 23:50 UTC 版)

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イノツズマブ オゾガマイシン?
モノクローナル抗体
種類 全長抗体
原料 ヒト化 (マウスより)
抗原 CD22
臨床データ
販売名 ベスポンサ
法的規制
  • JP: 生物由来製品 , 毒薬 , 処方箋医薬品
投与方法 経静脈投与
識別
CAS番号
635715-01-4 
ATCコード none
PubChem SID: 96025616
DrugBank 05889 
UNII P93RUU11P7 
KEGG D08933  
ChEMBL CHEMBL2108611
化学的データ
化学式 C6518H10002N1738O2036S42
分子量 150,000 Daltons
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イノツズマブ オゾガマイシン(Inotuzumab ozogamicin、開発コードCMC-544)は抗体薬物複合体(Antibody-drug conjugate、ADC)の一つであり、悪性腫瘍治療に用いられる[1]。B前駆細胞の細胞質や成熟B細胞の表面に発現するB細胞特異抗原であるCD22[2]に対するヒト化モノクローナル抗体(イノツズマブ)部分と、細胞毒性を有するカリケアミシン系のオゾガマイシン部分から成る[3]。商品名はベスポンサファイザーにより開発された。

2014年12月時点では、非ホジキンリンパ腫への第II相臨床試験2本等の臨床試験が進行中であった[4]

濾胞性B細胞リンパ腫への第III相臨床試験の症例登録が完了した[5]。また再発性抵抗性のCD22+中悪性度非ホジキンリンパ腫への第III相臨床試験は有効性が見られず中止された[6]

2016年8月、再発の成人急性リンパ芽球性白血病患者に対しての第III相 INO-VATE ALL 試験においてイノツズマブ オゾガマイシン群は,標準的治療群と比較して,完全寛解率が高く,微小残存病変の閾値を下回る割合が高く、無増悪生存期間と全生存期間はともに,イノツズマブ オゾガマイシン群のほうが長いと報告された[7]

米国では2017年8月、日本では2018年1月にそれぞれ承認され、日本では同年4月から販売された[8]薬価は点滴用1㎎一瓶で130万7092円。

効能・効果

関連項目

出典

  1. ^ Statement On A Nonproprietary Name Adopted By The Usan Council - Inotuzumab ozogamicin, American Medical Association.
  2. ^ CD22”. 2014年12月5日閲覧。
  3. ^ Takeshita, A; Shinjo, K; Yamakage, N; Ono, T; Hirano, I; Matsui, H; Shigeno, K; Nakamura, S et al. (2009). “CMC-544 (inotuzumab ozogamicin) shows less effect on multidrug resistant cells: analyses in cell lines and cells from patients with B-cell chronic lymphocytic leukaemia and lymphoma.”. British journal of haematology 146 (1): 34–43. doi:10.1111/j.1365-2141.2009.07701.x. PMID 19388933. 
  4. ^ http://clinicaltrials.gov/ct2/results?term=Inotuzumab+ozogamicin
  5. ^ http://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT00562965
  6. ^ Pfizer Discontinues Phase 3 Study of Inotuzumab Ozogamicin in Relapsed or Refractory Aggressive Non-Hodgkin Lymphoma (NHL) Due to Futility” (2013年5月20日). 2016年5月29日閲覧。
  7. ^ Hagop M, et al. Inotuzumab Ozogamicin versus Standard Therapy for Acute Lymphoblastic Leukemia. N Engl J Med 2016; 375:740-753. DOI: 10.1056/NEJMoa1509277
  8. ^ 再発・難治性急性リンパ性白血病治療薬「ベスポンサ®点滴静注用1mg」本日発売ファイザー、2018年4月18日

イノツズマブ オゾガマイシン(Inotuzumab ozogamicin)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/02 01:33 UTC 版)

分子標的治療」の記事における「イノツズマブ オゾガマイシン(Inotuzumab ozogamicin)」の解説

抗CD22抗体で、慢性リンパ性白血病の治療用いられる

※この「イノツズマブ オゾガマイシン(Inotuzumab ozogamicin)」の解説は、「分子標的治療」の解説の一部です。
「イノツズマブ オゾガマイシン(Inotuzumab ozogamicin)」を含む「分子標的治療」の記事については、「分子標的治療」の概要を参照ください。

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