アムレクガンジとは? わかりやすく解説

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アムレクガンジ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/23 07:15 UTC 版)

アムレクガンジ

अमलेखगञ्ज
村落開発委員会
アムレクガンジ
ネパール内での位置
座標: 北緯27度17分00秒 東経84度59分00秒 / 北緯27.2833度 東経84.9833度 / 27.2833; 84.9833
ネパール
マデシ州
旧開発地域 中部開発区域
旧県 ナラヤニ県
バラ郡
人口
(2011)
 • 合計 6,709人
等時帯 UTC+5:45 (ネパール標準時)

アムレクガンジ(Amlekhganj、Amlekhgunj、ネパール語:अमलेखगञ्ज)は、ネパール南東部のマデシ州旧開発地域では中部開発区域の旧ナラヤニ県バラ郡英語版に位置する町、村落開発委員会英語版1991年ネパール国勢調査英語版では人口は6,709人、1,370世帯が居住していた。このうち男性は 3,413人、女性は 3,296人であった[1]。ネパール南部に広がる、インドとも連続した平野部であるテライの北縁で、丘陵部に差し掛かるところに位置していることもあり、かつては、インド側のラクソール英語版に至るネパール・ガバメント鉄道 (NGR) の起点として知られていた。

交通

チュリヤ・マイ寺院

かつてこの町は、ラクソールからの鉄道支線が到達していた。1927年に開通したこの路線は、ネパールで最初の鉄道路線であった[2]。しかし、現在は正式な公共交通機関はなく、ほとんどの住民は自動車を所有している。

アムレクガンジの市街地から南方の郊外に位置するヒンドゥー教のチュリヤ・マイ寺院 (Churiya Mai Temple) は、ラナ家の統治時代に建設されたヘトウラビールガンジを結ぶ道路に接して位置しており、信仰者を事故、衝突、その他の災いから守ると信じられている[3]

石油関連事業

内陸国家であるネパールは、近代化とともに、様々なエネルギー資源の供給を隣国インドに頼ってきた。インドに連続する平野部の北縁に位置するアムレクガンジは、インドで精製された石油類が平野部を横切ってタンクローリーで運ばれて、貯蔵されており[4]潤滑油の生産など関連する工場が立地する場所となった[5]

石油パイプライン計画

2015年、ネパールは石油パイプラインの建設に関する覚書をインドと結んだ。計画によればインド側のビハール州モティハリ英語版から、アムレクガンジまでを、インド国営石油英語版 (IOC) の投資によって建設されるパイプラインで結び、ガソリン軽油灯油などを供給することを計画している[6]

有毒農薬問題

2001年、ネパール国内各地に、毒性のある有機塩素有機水銀を含む使用期限が過ぎた殺虫剤などの農薬が大量に保管されていることが、グリーンピースの調査によって明らかにされた[7][8]。ネパール全国で76トンとされた総量のうち、50トン余りは、アムレクガンジにあるかつての鉄道会社の施設に貯蔵されていた[7]。その後、農薬は密封処理されたが、2006年の時点で撤去されないままとなっている[7]

気候

アムレクガンジ
雨温図説明
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461
 
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457
 
25
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392
 
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81
 
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1
 
24
17
 
 
4
 
21
14
気温(°C
総降水量(mm)
出典:[9]
インペリアル換算
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54
 
 
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9.4
 
86
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13
 
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72
 
 
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18
 
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81
68
 
 
0
 
75
63
 
 
0.2
 
70
57
気温(°F
総降水量(in)

脚注

  1. ^ Nepal Census 2001”. Nepal's Village Development Committees. Digital Himalaya. 2008年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年9月18日閲覧。
  2. ^ 木全俊雄. “セクター別概況と開発課題” (PDF). 国際協力機構. p. 181. 2018年11月8日閲覧。
  3. ^ PHOTOS: CHURIYA MAI, MAKAWANPUR चुरिया माइ मकवानपुर”. ACCESSWORLD. 2018年11月8日閲覧。
  4. ^ ニューズ・ライン(1月15日~31日)”. ネパール・ニューズレター/Cosmos International (2013年2月3日). 2018年11月9日閲覧。
  5. ^ 井上恭子「チャンド内閣への批判強まる:1984年のネパール」『アジア・中東動向年報』1985年版、日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所、1985年、510頁、2018年11月9日閲覧  - 10月28日の記述
  6. ^ カムレッシュ・トレビディ (2017年3月31日). “インド=ネパールへ石油製品を供給へ”. RIM Intelligence Co.. 2018年11月8日閲覧。
  7. ^ a b c Tumbahangphey, Alok (2006年1月27日). “Is there poison in your neighbourhood? Twenty years later, tons of condemned pesticides remain stored in Nepal”. Nepal Times (Himalamedia Private Limited) (283). http://archive.nepalitimes.com/news.php?id=10204#.W-VVSi97E_V 2018年11月9日閲覧。 
  8. ^ 内田正夫「ネパールの農薬問題(アジアの教育 : その変貌と未来 / 「アジアの教育 : 研究と交流」プロジェクトチーム編)」『東西南北 別冊02』第02巻、和光大学総合文化研究所、2001年12月、90-103頁、CRID 10508457632439939842023年5月24日閲覧  - 注24:初出は、『東西南北 別冊02』和光大学総合文化研究所年報「アジアの教育―その変貌と未来」
  9. ^ NASA Earth Observations Data Set Index”. NASA. 2016年1月30日閲覧。

関連項目

外部リンク




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