アヒル対策
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/19 19:05 UTC 版)
アヒルの弱点として手を作る(仕掛けの手段を得る)ことが困難であることがあげられる。アヒルは攻め駒が飛車角香だけであることが多く、いわゆる「誘いのスキ」を作る方法や大駒交換を迫るやり方でも攻めるのは容易ではない。相手としては強引な手作りを防ぎながら、無暗に攻めこまずに陣形を整えていくとよいとされる。 例えば上記の図1-3の例などでは△9五歩をいま少しあとにもどし、△7四歩-△7三金として先手の▲7五角出を封じてからはじめて、△9五歩▲同歩△同銀と開戦することが出来れば大体有利になるはずである。 アヒル囲いは言えば歩越し銀型、銀が歩の前に進む急戦型の戦法には比較的強いが、歩内銀型、つまり銀を歩の下に置く持久戦型にはまるっきり弱いことが知られる。 この他、後手は△6二銀-5四歩型の陣にして▲2六飛の浮き飛車に対し△4四角▲3六飛△5三角▲同角成△同銀とし、▲3四飛ならば△8六歩▲同歩△同飛と、飛車先を交換するというのもある。こちらのほうが自然流で飛車が成れるので、▲3四飛では▲2六飛として、△8六歩をさせない指し方をする。後手もこのあと△2二銀から△3三銀からじっくりいくのがある。 瀬川晶司がアマ時代に団体戦でアヒル戦法を、ある有名アマ強豪にやられて頭にきたことがあったという。将棋は瀬川が勝ち、相手は仲間に怒られていたとし、この戦法は個人戦大会で指すことをオススメするとしている。またアヒル囲いは形が美しいけれど発展性がないので、相手は矢倉に組めば作戦勝ちにはなるとしている。
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