アドレノメデュリン
血圧低下作用や抗炎症作用などを持つペプチドホルモンの一種。1993年に、国立循環器病研究センターの寒川賢治と、宮崎医科大学(現・宮崎大学)の北村和雄により発見・命名された。アドレノメデュリンは、命名の由来になった副腎髄質のほか、循環器系の臓器や血管でも分泌される。循環器系の調節に深く関与しているといわれており、心不全が起こると血中濃度が増加することが知られている。
2014年に三重大学の岩永史朗准教授らの研究グループにより、マダニの唾液腺から、本来脊椎動物にしか存在しないはずのアドレノメデュリン遺伝子が発見され、吸血を介して遺伝子が水平伝播したものと考えられた。マダニはアドレノメデュリンの作用で宿主の血管を拡張させ、吸血を容易にしているとされる。
関連サイト:Horizontal gene transfer of a vertebrate vasodilatory hormone into ticks - Nature Communications
- アドレノメデュリンのページへのリンク