アイセンボンタケ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/07 22:26 UTC 版)
アイセンボンタケ | |||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Psilocybe venenata Imazeki & Hongo (1957)[1] | |||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||
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和名 | |||||||||||||||||||||||||||
アイセンボンタケ |
アイセンボンタケ(藍千本茸[2]、学名: Psilocybe fasciata)は、幻覚作用のあるヒメノガステル科[注 1]シビレタケ属に属する小型から中型のキノコ(菌類)の一種である[3]。1957年に日本の菌類学者本郷次雄によって初めて記録された。日本の竹林の外れで生育しているのが発見された[4]。
晩夏から秋にかけて、捨てられたもみ殻、雑木林、竹林などの地上に、束生から群生する[2]。
子実体は傘と柄からなる。傘ははじめ円錐形で、のちに開いてまんじゅう形になり、中央部に小突起があることもある[2]。傘表面の色は、はじめ周辺部が淡黄土色を帯びた暗褐色から暗オリーブ褐色で透明感があるが、のちに乾燥すると淡色になり全体に光沢が出てくる[2]。傘の縁には条線がある[2]。傘裏のヒダは、はじめ灰褐色で成熟すると暗紫褐色になるが、周縁部は白色を帯び、柄に対して直生し、やや疎らに配列する[2]。柄は中空で細長く、上下同大、表面は白色で縦に繊維状の模様があり、絹のようなツヤがある[2]。柄の根元に粗い毛がある[2]。傘や柄に触れたり傷つけたりすると青色に変色する[2]。
本種はシビレタケ(Psilocybe semilanceata)に酷似し、研究者によっては同種との説もある[2]。
毒キノコとして認知されているが、毒成分については不明である[2]。摂食すると、吐き気、散瞳、幻覚、精神錯乱など、中枢神経系の中毒症状を引き起こす[2]。
脚注
注釈
出典
- ^ “Psilocybe venenata”. MYCOBANK Database. 国際菌学協会 (IMA) とウェスターダイク菌類生物多様性研究所. 2025年3月8日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m 長沢栄史 監修 2009, p. 137.
- ^ “Psilocybe fasciata”. www.mycobank.org. 2022年7月5日閲覧。
- ^ “Index Fungorum - Names Record”. www.indexfungorum.org. 2022年7月5日閲覧。
参考文献
- 長沢栄史 監修、Gakken 編『日本の毒きのこ』Gakken〈増補改訂フィールドベスト図鑑 13〉、2009年9月28日。ISBN 978-4-05-404263-6。
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