くらわんか碗
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くらわんか碗(くらわんかわん)とは、江戸時代の磁器製の普段使いの庶民の雑器。長崎県の波佐見焼、愛媛県の砥部焼、大阪府の古曽部焼などの製品が伝存する。くらわんか茶碗とも言う[1]。
概要
江戸時代に船上で惣菜などを売る淀川の煮売船「くらわんか舟」で使用されたことからこの名で呼ばれる[1]。「くらわんか」は「食べないか」の方言[1]。揺れる船の上でも転びにくいよう、厚手で重心が低いのが特徴で、船中で料理を食したのちに数をごまかすために川に捨てる客もいた[1]。昔はくらわんか碗に、ご飯にかぎらず、汁物などをよそったり、酒を飲んだりするのに使用した。1970年代、骨董展で1個10万円の値がついたこともあった[1]。
また、上記を参考に作られた碗で、くらわんか碗と称するものもある。
脚注
関連項目
くらわんか碗
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 02:27 UTC 版)
江戸時代に生産された、簡単な草花文などの絵付を施した磁器。それまで磁器は赤絵染付など高価なイメージが強く、庶民にとって高嶺の花であったが、このくらわんか碗は「磁器は高い」という従来の常識を覆し、庶民に普及した。名称は、淀川の京都・大坂間にある枚方宿で、商人が小舟で三十石船に近づいて「酒食らわんか餅食らわんか」と囃しながら食事などを売った「くらわんか舟」に由来する。
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