おうし座T星Sa
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/13 15:38 UTC 版)
おうし座T星Saは、減光量が非常に大きいので、可視光や近赤外線の短い波長域では見えないが、3μmから長波長では、おうし座T星系で最も明るく、全体の放射エネルギーもおうし座T星Nの倍はあるとみられる。質量も、おうし座T星Saはおうし座T星Nより少し大きく、星系で最も質量が大きい天体となる。 近赤外線で大きな変光を示し、激しいときには、数ヶ月で数等級明るさが変わり、波長2.2μmでもおうし座T星Sbより暗くなったことがある。変光に伴う色指数の変化からすると、この大きな変光は、星周物質による減光の変化によるものではないかと予想される。 スペクトルは、降着現象を示唆する水素のBrγ輝線以外には、特徴がない。 強い減光のため得られる情報が限られるので、おうし座T星Saの星自身の正体については、わかっていないことが多く、原始星、ハービッグAe星、オリオン座FU型星、おうし座T型星など、様々な予想がある。
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