王様の耳はロバの耳
別表記:王様の耳は驢馬の耳
「王様の耳はロバの耳」とは、ギリシア神話に由来する西洋の童話であり、一般的には「噂はどこからともなく広まるものだ」とか「噂は言いふらさずにはいられないものだ」といった教訓の寓意として引き合いに出されることの多い物語である。ある意味「人の口に戸は立てられぬ」「悪事千里を走る」などの諺に近い使われ方をする。
「王様の耳はロバの耳」は、英語では「The King has Donkey Ears」あるいは「King (with) Donkey Ears」のように表現されることが多い。日本語では「王様の耳はロバの耳」が定着している。
「王様の耳はロバの耳」のあらすじ
ある国の王様の耳は、ロバの耳だった。王様はそれを誰にも知られないようにしていた。しかし、唯一、王の髪を切る床屋には、耳を隠し通すことが難しかった。ある床屋が、王様の髪を切る役目を仰せつかった。そして、散髪に臨んで王様の耳がロバの耳だと知った。王様は床屋に、絶対に口外してはいけないと厳命した。床屋は言いふらしたくてたまらず、人知れず穴を掘って大声で「王様の耳はロバの耳」と叫んで鬱憤を晴らした。
その後、王様の耳はロバの耳だという噂がたった。王様は怒り、あの床屋が言いふらしたに違いないと考えたが、よくよく調べると森の穴の周りの植物たちが(床屋の叫びを聞き覚えて)そう話すようになっていたのだった。
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