エンゲル係数(えんげるけいすう)
家計の消費支出のうち、食料費がどのくらい占めているのかを数値(%)で表示したもの。エンゲル係数は、生活の程度を表す経済指標としても使われている。
家計における食料費は、収入の大小にあまり関係なく、ほぼ一定の支出があると考えられる。したがって、収入の増加にともなって、消費支出に占める食料費の割合が減少するという統計的現象が見られる。この法則は、発見者の名にちなんでエンゲルの法則とよばれ、消費支出に占める食料費の割合のことをエンゲル係数という。
エンゲル係数が小さいと、生活にゆとりがあると考えられている。しかし、収入がある金額以下になると、食料費が削られるために、収入が低いにもかかわらずエンゲル係数が小さくなるという逆転現象も起こる。
日本のエンゲル係数は、60%という高い水準を超えていた戦後から減少し続け、2001年には23.2%になった。高度経済成長期における国民所得の伸びを反映した結果だが、最近のエンゲル係数には、世帯当たりの人数の減少などの要因が働いていると見られている。
(2002.02.28更新)
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