『田舎源氏』にもとづく「源氏絵」
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「源氏絵」の記事における「『田舎源氏』にもとづく「源氏絵」」の解説
文政12年(1829年)に刊行された柳亭種彦による長編の合巻『偐紫田舎源氏』は、当時の人々のあいだで人気を博した。これは『源氏物語』を翻案し、光源氏に当たる将軍足利義政の子息足利光氏が活躍するという内容で、その四編38冊の挿絵を歌川国貞が描いたが、これも「源氏絵」と称して浮世絵の画題のひとつになった。またこの『田舎源氏』による「源氏絵」は当時の江戸城大奥における徳川将軍の華やかな生活にも仮託され、絢爛豪華な「源氏絵」が豊原国周など多くの浮世絵師たちの手によって描かれている。幕末の浮世絵師で、この『田舎源氏』にもとづく「源氏絵」を手がけなかった者は一人もいなかったといってもよいくらいに、この大奥風の風俗画が大流行し、明治期の官女や宮廷の様子などを描いた浮世絵にまで影響を与えた。
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