『法華経』の増補
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 11:36 UTC 版)
『法華経』はすでに竺法護や鳩摩羅什によって漢訳されており、鳩摩羅什訳『妙法蓮華経』が古来広く用いられているが、当初は鳩摩羅什訳は全27品であった。闍那崛多訳によって「提婆達多品」が付け加えられ、現在の全28品構成となった。闍那崛多訳が『添品妙法蓮華経』と呼ばれるのはこのためである。ただし、闍那崛多訳では「提婆達多品」という独立の章を立てずに「見宝塔品」の後半に編入される形をとっている。また、同様に「観世音菩薩普門品」の偈頌も当初は鳩摩羅什訳にはなかったが、闍那崛多によって訳出されたものが鳩摩羅什訳に移入されている。ただし、慧思が『法華経』の対校を行った際に、真諦訳によって「提婆達多品」が付け加えられたとする異説もある。
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