『ピックマンのモデル』のピックマン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/06 04:30 UTC 版)
「リチャード・アプトン・ピックマン」の記事における「『ピックマンのモデル』のピックマン」の解説
ボストンの画家リチャード・アプトン・ピックマンは、ギュスターヴ・ドレ、フランシスコ・デ・ゴヤのような新古典主義、幻想画家だったが、陽の当たる場所では評価されないような類の奇怪な絵を描いていた。そのため確かな写実性などを見せつつボストン画壇からも評価されず会員資格まで奪われ、画家仲間からも距離を置かれていた。やがて彼は、ピータースという偽名でノース・エンドの貧民街にある古い家を借り、奇妙な古い煉瓦造りの井戸がある地下室をアトリエとして使用していた。そこで普段から奇妙な絵ばかり描いていた彼でさえ、人目をはばかるような作品を手掛けていった。 しかもピックマンは、次第に顔つきや表情が人間離れしたものに変貌していき、異常さや奇行も増して、その絵画理論や哲学的考察は、精神病院に入れられてもおかしくないようなものになった。そして1926年のある時、突如としてノース・エンドの家から失踪する。 ピックマンの家系は、セイレムの古い家の出で、祖先の1人に1692年にギャロウズ・ヒルで絞首刑にされた魔女がいる(リチャードの4代前の祖母にあたる)。またピックマン家は、16世紀のギリシャ語版『ネクロノミコン』の1冊を所有していたという不確かな噂があったが、リチャードの失踪後は、その所在が確認されていない。
※この「『ピックマンのモデル』のピックマン」の解説は、「リチャード・アプトン・ピックマン」の解説の一部です。
「『ピックマンのモデル』のピックマン」を含む「リチャード・アプトン・ピックマン」の記事については、「リチャード・アプトン・ピックマン」の概要を参照ください。
- 『ピックマンのモデル』のピックマンのページへのリンク