H.323 H.323の概要

H.323

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/07 01:44 UTC 版)

バージョン 1 が 1996年、バージョン 2 が 1998年 1月 に承認された。

概要

H.323 はオーディオビデオやその他のデータによる、IPネットワークを含むパケットネットワークにおけるマルチメディア・リアルタイム通信に関する標準である。そのための要素、通信プロトコルおよび手続きを記述している。LAN から WAN までの様々なネットワークにおいて、オーディオだけ、オーディオとビデオ、オーディオとデータなど、様々なマルチメディア・データの組合せにおいて使用することができる。

H.323 の最初の版は 1996 年 10 月に出版されたが、その後 1998 年、1999 年、2000 年、2003 年にそれぞれ改訂され、現在の版は第 5 版である。H.323 第 5 版に関連するドキュメントとして次のものがある。

  • Recommendation H.323: Packet-based multimedia communications systems, Infrastructure of audiovisual services – Systems and terminal equipment for audiovisual services, ITU-T, 2003.
  • Recommendation H.225.0: Call signalling protocols and media stream packetization for packet-based multimedia communication systems, Infrastructure of audiovisual services – Systems and terminal equipment for audiovisual services, ITU-T, 2003.
  • Recommendation H.245: LINE TRANSMISSION OF NON-TELEPHONE SIGNALS, CONTROL PROTOCOL FOR MULTIMEDIA COMMUNICATION – Systems and terminal equipment for audiovisual services, ITU-T, 2002.

特徴

構成要素

IP電話網を例にして、H.323 の 4 個の構成要素 (必要とされる装置) を説明する。

端末

サービス端末としての機能を有する機器。

ゲートウェイ

他の通信プロトコルとの相互変換を行う機器。他の網からの信号によりパケットを組み立てゲートキーパーからの指令でIP網へ送信、受信したパケットを信号に変換して他の網へ送出する。

ゲートキーパー

ネットワークの接続管理や付加機能を実現する機器。H.323 ネットワークを制御する頭脳にあたる。次の機能を持つ。

  • IPアドレス電話番号などの相互変換
  • 通信帯域幅制御 : QoSのためのアドミッション制御
  • 課金
  • 転送・保留・プレゼンス管理などの付加機能。

必須機能ではないが、通常、端末を発見し、認証・認可し、帯域を管理し、アカウントや課金の管理をするなどの機能をもつ。

多地点間通信装置

  • Multipoint Control Unit (MCU):パケットを端末に配分し、電話会議などの多地点間通信を行う機器。MCU は会議の資源を管理し、端末間の交渉をおこない、場合によってはメディア・ストリームを扱う。MCU はゲートウェイ、ゲートキーパーと同一のデバイス上に共存させることも可能である。






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