電界効果トランジスタ 用途

電界効果トランジスタ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/04 03:43 UTC 版)

用途

電界効果トランジスタ(FET)はその電気的特性から、スイッチング素子や増幅素子として利用される。特にMOSFETでは消費電力を小さくできることに加え、構造が平面的であるため、バイポーラトランジスタと比較して製造や集積化が容易である。そのため集積回路では必要不可欠な素子となっている。デジタル回路では論理回路の基本素子として演算処理装置、記憶素子として使用され、アナログ回路では無線LAN等に代表される通信分野のトランシーバーにおいて、送受信に使用される各種回路(LNA英語版フィルタミキサ等)として使用され、アナログスイッチや電子ボリュームなどにも応用される。極超短波以上ではシリコンよりもキャリア移動度が高いヒ化ガリウム (GaAs) のような化合物半導体などを用いた電界効果トランジスタ(FET)が用いられている。

この他、接合型FETには電気的特性が真空管にかなり近いという特徴があるため、初期の接合型FETには、小型化に逆行してあえて真空管と同じサイズと形状のパッケージを採用して、真空管を使った回路の設計変更を回避するという使用法があった。

定電流ダイオードとして

電界効果トランジスタ(FET)の飽和領域動作では「ゲート電圧が一定であればドレイン電流が一定」であるため、回路に直列に接続してある程度以上の電圧が加わるようにしておけば、常に一定の電流が流れる定電流素子として使うことができる。これを利用する、JFETのゲートをソースと直結し2端子化して定電流ダイオードと称した部品がある。順方向の使用で定電流の性能を発揮し、発光ダイオードの電流制限などに利用されている。ダイオードの名で、パッケージもダイオードと同じものを使っているが、本来のダイオードとは構造は全く異なり,逆方向の電流を制限する整流作用もない。








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