帝都物語
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映画版
小説を原作とし、映画が3作製作・公開されている。合成部分にハイビジョン[注釈 3]が使われ[6]、日本初の本格的ハイビジョン VFX 映画となった[7][8]。
2015年8月8日には第1・2作を1セットにしたBlu-ray Discソフトが『帝都 Blu-ray COMPLETE BOX』と題して発売された。
帝都物語
帝都物語 | |
---|---|
監督 | 実相寺昭雄 |
脚本 | 林海象 |
原作 | 荒俣宏『帝都物語』 |
製作 | 堤康二 |
製作総指揮 | 一瀬隆重 |
出演者 | |
音楽 | 石井眞木 |
撮影 | 中堀正夫 |
編集 | 浦岡敬一 |
製作会社 | エクゼ |
配給 | 東宝 |
公開 | 1988年1月30日 |
上映時間 | 135分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
製作費 | 10億円 |
配給収入 | 10億5,000万円[9] |
次作 | 帝都大戦 |
原作の「神霊篇」から「龍動篇」までを映画化。1988年(昭和63年)1月30日公開。製作費は10億円の大作で、出演者にも勝新太郎・平幹二朗らを起用。東京グランギニョルの演劇『ガラチア帝都物語』に出演したことがきっかけで加藤役に抜擢された嶋田久作はこれが映画デビュー作であったが、その強烈なキャラクターも評判となった。他に、話題のあるキャストとしては、西村真琴を実子の西村晃が演じている。配給収入は10億5,000万円で、その年の日本映画の8位という成績を挙げている。
監督の実相寺昭雄を始め、撮影・中堀正夫、視覚効果・中野稔など「ウルトラシリーズ」を手掛けたスタッフが多く参加した[10]。中野稔は「『首都消失』や『竹取物語』が円谷SFXの伝統的スタイルの継承とすれば、『帝都物語』は『ウルトラシリーズ』のSFXの系譜に連なるものを、さらに発展・拡大した形と言える」と述べている[10]。
ロケセットは、同年公開の崔洋一監督の映画『花のあすか組!』に流用された[11]。
企画
一瀬隆重プロデューサーが1984年に『星くず兄弟の伝説』を作る際、セゾングループが資金を出してくれ、それが縁で一瀬は西武百貨店の社員になった[12]。そこから出向したのが「エクゼ」という会社で、そこで一緒に仕事をしていた人から「『帝都物語』をやりたい」と言われた[12]。それで一瀬がヘッドプロデューサー的なポジションになり、実相寺昭雄監督を口説きにいった[12]。クリーチャーデザインのH・R・ギーガー起用は、たまたま当時西武百貨店で「ギーガー展」をやっていて、来日していたから直接ギーガーに会い、「こういう映画をやるんだけど、画を描いて下さい」と頼んだら、あっさり「いいよ」と引き受けてくれた[12]。ギーガーは後で「クリーチャーの出来が酷い」と言ったが、当時の日本の技術では精一杯だった[12]。
また一瀬も当時は20代半ばで、堤清二の息子・堤康二と二人で東宝に配給を頼みに行ったら「そんな映画、君たちで作れるの?」と笑われたという[8]。
脚本
脚本は実相寺監督からの推薦で、岸田理生が書いていたが[8]、一瀬が岸田のホンだと娯楽映画にならないなと岸田を降ろし[8]、一瀬が林海象に頼み、二人で神楽坂の旅館「和可葉」に籠り脚本を書いた[8]。林は「豪華キャストが揃う絵巻物のような映画を」という注文を受け[13]、正月映画と聞いていたので、自身の好きな東映オールスターによる仁侠映画『純子引退記念映画 関東緋桜一家』をイメージして脚本を書いたと述べている[13]。
キャスティング
加藤保憲役のキャスティングは難航した[8]。一瀬と林は当初から嶋田久作で構想していたが、配給の東宝は「主演は有名な人で」と難色を示した[8]。そこで坂本龍一などを候補に挙げた末、小林薫が内定[8]。その後、小林側から監督に会いたいと要望があり、一瀬と実相寺が二人で東京全日空ホテルで小林と対面した[8]。その際、小林は実相寺に「加藤はなぜ東京を壊そうとするのか」「加藤の精神的なバックボーンは何か」等と質問責めに遭わせたため、実相寺は思わず「そんなもんないですよ」「ゴジラみたいなものですから」と言ってしまい、後日、小林の事務所から断りの連絡があった[8]。その間に助演で勝新太郎、平幹二朗、石田純一、原田美枝子、坂東玉三郎と豪華キャストが次々決まり、東宝から「もう加藤は誰でもいい」と承諾を得たという[8]。
嶋田久作の抜擢は、劇団東京グランギニョルで『ガラチア/帝都物語』の舞台に出ていたなど、複合的な要因であるが[14]、嶋田は役者に特別執着はなく、オファーされた当時は元の庭師の仕事に戻っていた[14]。一瀬が嶋田に正式にオファーした時の嶋田の返事は「(植木屋の)親方に相談させて下さい」だった[8]。親方から「役者をやった方がいいよ」と言われ、正式にオファーを受けた。嶋田自身は「実はもともと別の方が決まっていたんですが、頓挫したんです。荒俣宏先生は伊藤雄之助さんのイメージで加藤保憲を書いたそうで、似た顔の男がいる(笑)そんな感じの抜擢でしょう」と話している[14]。また脚本はよく分からなかったと話しており「大河ドラマぐらい尺を取らないと収まり切れない作品ですよね。ストーリー的には破綻していると思うけど、でもバブルが弾ける直前だった当時の高揚感が、物語の中で描かれた明治から昭和初期までの、伸びやかな時代の野放図さと巧くリンクしていたと思います」などと述べている[14]。
撮影
実相寺監督は嶋田の芝居がヘタ過ぎて相当イライラしていたという[14]。熱かったり危なかったり、危険な撮影が続き、目の前で火柱が上がる撮影で、嶋田が両手首を火傷し、病院に直行した[14]。「収拾がつかない状態で繰り広げられた壮大なお祭りのような撮影だった」と話している[14]。嶋田は「撮影は3ヶ月あった」と話しているが[8]、一瀬によれば日本初の本格的ハイビジョン VFX 映画で、ソニーの全面協力はあったものの、簡単な撮影に半日かかったりし、撮影に難航したという[8]。嶋田が現場には行ったが、出番なしの日が多く、感覚的には「自分の出番は7日間ぐらいだったように思う」と話している[8]。アーヴィン・カーシュナーが撮影を見学に来たが、観てガッカリしているようだったという[8]。
オープンセット
昭島市の昭和の森で総工費3億円、45日間を費やして、銀座4丁目交差点から新橋方面の街並みを150メートル、3,000坪にわたって再現[15]。銀座通りを走る市電[注釈 4]も2,000万円を使って製造された。銀座のオープンセットでは、のべ3,000人のエキストラを起用。時代考証の細緻さが注目を浴びた。
クリーチャー
式神だけで50体を越すクリーチャーが登場しているが、10人以上のクリエーターが競作で作り上げた。ワイヤーコントロールやマペットによって、さまざまな動きが施された。動く式神や全身を使う式神は、アニメーター・真賀里文子によって、完成作品にして1分間のシーンを1秒間に24コマ撮影する特撮カットを撮影した。クライマックスに登場する加藤の使い魔・護法童子はH・R・ギーガーのデザインによるもの[15]。ギーガーは当初映画全体のデザインを希望したが、準備期間が彼のスケジュールと合わなかったため断念。結局コンセプチュアル・デザイナーとして参加した。
HDVS
ソニーPCLの全面協力を得て、HDVS(高品位ビデオシステム)として日本映画で初めてハイビジョンが本格導入された[15]。作品中では冒頭の土御門家のシーンやクライマックスの辰宮恵子と護法童子との対決シーンに約6分間使用されている。本作によりハイビジョンの映画応用がビジネス的に見ても成立することが実証され、多くの作品制作にハイビジョンが使われていくきっかけを作った[7]。
テーマ曲
テーマ曲にはクラシックをアレンジしたものがある。
- 冒頭のストーリーから加藤登場まではラインの黄金の前奏曲
- 加藤が隅田川を渡るシーンでは復活の第1楽章
- エンディングにはこうもりの序曲を使用している。実相寺は当初メヌエットを要求していたが、20世紀初頭という時代背景からワルツの方が相応しいとの石井の主張でこの選曲となった(サントラCDライナーノート[要文献特定詳細情報])。
サウンドトラック
- 「帝都物語」オリジナル・サウンドトラック
- 発売日 - 1988/01/25
- メーカー - ポリドール・レコード
- 演奏 - 新日本フィルハーモニー交響楽団
- 指揮 - 大友直人
- 前奏曲(交響的組曲「帝都物語」)
- 地脈(交響的組曲「帝都物語」)
- 建設(交響的組曲「帝都物語」)
- 破壊(交響的組曲「帝都物語」)
- モダニズム(交響的組曲「帝都物語」)
- 闘い(交響的組曲「帝都物語」)
- 祈り(交響的組曲「帝都物語」)
出演者
- 渋沢栄一 - 勝新太郎
- 加藤保憲 - 嶋田久作(第3回高崎映画祭新人賞)
- 辰宮洋一郎 - 石田純一
- 辰宮恵子 - 原田美枝子
- 辰宮由佳理 - 姿晴香
- 辰宮雪子 - 山本清美
- 寺田寅彦 - 寺泉憲
- 鳴滝順一 - 佐野史郎
- 西村あずさ - 安永亜衣
- 今和次郎 - いとうせいこう[注釈 5]
- 黒田茂丸 - 桂三枝
- 泉鏡花 - 坂東玉三郎(松竹/特別出演)
- 早川徳次 - 宍戸錠
- 大河内正敏 - 寺田農
- 森鷗外 - 中村嘉葎雄
- 織田完之 - 大滝秀治
- 工藤 - 峰岸徹
- 田上亮吉 - 井川比佐志
- 陰陽師1 - 日野利彦
- 陰陽師2 - 長江英和
- 江戸っ子1 - ルイス
- 江戸っ子2 - 三遊亭好楽
- 江戸っ子3 - 三遊亭円橘
- 口上1 - 今井重美
- 口上2 - 高橋令子
- 口上3 - 岸芳生
- 紅巾の女 - 中川比佐子
- 紅巾の男 - 修建
- 撞球場の女 - 志水季里子
- ビヤホールの客 - 荒俣宏(クレジットなし)
- 声:飯塚昭三・山田栄子・千葉繁・立木文彦・龍田直樹・西村智博・大塚芳忠・古田信幸・中村大樹・松本保典
- 西村真琴 - 西村晃
- 目方新 - 島田正吾
- 幸田露伴 - 高橋幸治
- 平井保昌 - 平幹二朗
スタッフ
- 原作 - 荒俣宏「帝都物語」
- 脚本 - 林海象
- 監督 - 実相寺昭雄
- 製作 - 堤康二
- エグゼクティブ・プロデューサー - 一瀬隆重
- ビジュアルプロデューサー - 久里耕介
- ビジュアルスーパーバイザー - 大木淳吉
- 撮影 - 中堀正夫
- 美術監督 - 木村威夫
- 特殊美術 - 池谷仙克
- 特殊美術デザイナー:大澤哲三、丸尾知行、藤田泰男
- 録音 - 瀬川徹夫
- 編集 - 浦岡敬一
- 記録 - 宍倉徳子
- 助監督 - 服部光則、油谷誠至、酒井直人、小林浩一、千葉英樹
- セカンドユニット助監督 - 北浦嗣巳、生田聰、高橋巌
- 殺陣 - 宇仁貫三
- 音楽監督 - 石井眞木
- サウンドトラック演奏 - 新日本フィルハーモニー交響楽団、指揮・大友直人
- 音響アドバイザー - 斯波重治(オムニバスプロモーション)
- 音響効果 - 小島良雄(東洋音響)、佐藤一俊(E&M)
- コンセプチュアルデザイナー - H・R・ギーガー
- イメージ・デザイン - 椋尾篁
- 視覚効果 - 中野稔
- コンテ作画 - 樋口真嗣
- 背画 - 島倉二千六
- スペシャルメーキャップ - 原口智生
- ミニチュア造形 - 高屋文治(マーブリング・ファインアーツ) 緒賀由彦(シード) 小川正晴(オガワモデリング)
- 撮影協力 - 神田神社、外神田文化体育会、昭和飛行機工業、サッポロライオン(銀座ライオン七丁目店)、東野高等学校、地下鉄博物館、丸善、細倉鉱業
- MA - アオイスタジオ
- 現像 - IMAGICA
- スタジオ - 東宝スタジオ、大映スタジオ、生田スタジオ
- プロデューサー - 飯泉征吉
- 企画協力 - 西洋環境開発
- 製作協力 - 株式会社ウイズ、大王製紙
- 製作 - 株式会社エクゼ
- 配給 - 東宝
帝都大戦
帝都大戦 | |
---|---|
監督 |
ラン・ナイチョイ(藍乃才) 一瀬隆重 |
脚本 |
植岡喜晴 李美儀 |
原作 |
荒俣宏 『帝都物語11 戦争編』 |
製作総指揮 | 一瀬隆重 |
出演者 | |
音楽 | 上野耕路 |
主題歌 |
ジャニス・イアン 「HEAVEN KNOWS」 |
撮影 | 安藤庄平 |
編集 | 板垣恵一 |
製作会社 | エクゼ |
配給 | 東宝 |
公開 | 1989年9月15日 |
上映時間 | 107分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
配給収入 | 3.5億円[17] |
前作 | 帝都物語 |
次作 | 帝都物語 外伝 |
1989年(平成元年)9月15日公開。原作の「戦争編」を映画化。監督は前作でエグゼクティブ・プロデューサーを務めた一瀬隆重で、総監督はラン・ナイチョイ(藍乃才)。アクション監督は香港映画「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」の武術指導を手掛けたフィリップ・コク(郭追)。
続編構想の際、一瀬は再び実相寺昭雄に監督依頼を考えていたが、当時所属していたセゾングループに陰りが見え始め、製作費を前作の半分に減らされた[8][12]。そこでアクション映画に寄せようと思い付き、『孔雀王』を撮ったラン・ナイチョイに依頼したが、日本人スタッフとの意思疎通が不安等の理由で土壇場で降板された[8][12]。クランクインも迫り、周囲の説得により一瀬自らが監督に就任[12]。キャスティングも全て一瀬が行った[8]。
難解という声が多かった前作とはコンセプトを変えてシンプルな娯楽活劇となり[18]、登場人物の設定なども原作からは変更されている。この事については、荒俣自身も「今回は原作と映画は相当違いますんで、原作を読んだ人は怒らないで欲しい」とコメントしている。
オープンセットは「帝都物語」を超える規模で長崎県佐世保市に造られた[12][18]。長崎ロケは約1ヶ月行われたが、連日雨で混乱した[12]。前作のようなミニチュアはほとんど使わず、オープンセットでのアクションが中心となった[18]。一瀬は「監督とプロデューサーの二つを同時にやるのはムリ、二度と監督はやりたくない」と話している[12]。
出演者
- 中村雄昴 - 加藤昌也
- 辰宮雪子 - 南果歩
- 加藤保憲 - 嶋田久作
- 美緒 - 戸垣恵理子
- 水木玲子 - 野沢直子
- 東亜商会担当者 - 荒俣宏
- 平将門(声) - 飯塚昭三
- 水野博士 - 土屋嘉男
- 二村技師長 - 中丸忠雄
- 森少尉 - 斎藤洋介
- 小笠原真教 - 高橋長英
- 東條英機 - 草薙幸二郎
- 近衛文麿 - 日下武史
- 観阿弥光凰 - 丹波哲郎
- アドルフ・ヒトラー - ビョウーム・ルーライ
- アルベルト・シュペーア - アイデン・ヤマンラール
- エヴァ・ブラウン - アーニャ・シュッツバッハ
スタッフ
- 原作 - 荒俣宏「帝都物語11 戦争編」
- 総監督 - ラン・ナイチョイ(藍乃才)
- 監督 - 一瀬隆重
- 脚本 - 植岡喜晴、李美儀
- 超現実視覚効果 - スクリーミング・マッド・ジョージ
- アクション監督 - フィリップ・コク(郭追)
- 撮影 - 安藤庄平
- 照明 - 梅谷茂
- 録音 - 井家眞紀夫
- 音響効果 - 倉橋静男、柴崎憲治(サウンドボックス)
- 編集 - 板垣恵一
- セカンドユニット監督 - 武井法政
- 音楽 - 上野耕路
- スペシャルメイク - 原口智生
- 視覚効果 - 島村達雄
- 技斗 - 深作覚
- スタジオ - 東映東京撮影所
- MA - 東京テレビセンター
- プロデューサー - 久里耕介、神野智
- 企画協力 - 西洋環境開発
- 製作協力 - 大王製紙、IMAGICA
- 製作 - 株式会社エクゼ
- 配給 - 東宝
サウンドトラック
- 帝都大戦 オリジナル・サウンドトラック
- 発売日 - 2013年12月4日
- メーカー - ユニバーサルミュージック
- 序章 (M1)
- 流転する運命 (M2)
- 復活-怨霊たちの慟哭- (M3)
- 美緒の悲劇 (M4)
- 凶兆 (M5)
- 夢による警告 (M6)
- 禁断の力 (M7)
- 異形者の哀しみ (M8)
- 瑠璃の色 (M9)
- 邂逅 (M10)
- 選ばれし者の愛の形態 (M11)
- 束の間の雪でさえも (M12)
- 迫りくる魔人 (M13)
- 有楽町・路地I (M14)
- 有楽町・路地II (M15)
- 雪子の残像 (M17)
- この身、我物にあらず (M18)
- 地上の愛 (M20)
- 破壊さるる帝都~中村の決意 (M21)
- 夢の迷路 (M22)
- 調伏の理法 (M24)
- 決死の反撃 (M25)
- 地の底から (特報M)
- 怨霊の力 (M26A)
- 怨霊の力 (M26B)
- 感応しあう二人 (M27)
- 霊力の闘い (M28-1)
- 怨霊、敗るる… (M28-2)
- 祈念成就 (M28-3)
- 救い (M28-4)
- 終章 (M29)
- Heaven Knows
帝都物語 外伝
帝都物語 外伝 | |
---|---|
監督 | 橋本以蔵 |
脚本 | 山上梨香 |
原作 |
荒俣宏 『帝都物語外伝 機関童子』 |
製作 | 須崎一夫 |
出演者 | |
音楽 |
|
撮影 | 藤石修 |
編集 | 太田義則 |
製作会社 | ケイエスエス |
配給 | ケイエスエス |
公開 | 1995年7月15日 |
上映時間 | 89分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
前作 | 帝都大戦 |
1995年(平成7年)7月15日公開。
「帝都物語外伝 機関童子」を原作とするが、内容は大幅に異なる。精神病院を舞台に現代の社会病理を描いているが、書籍『日本特撮・幻想映画全集』(勁文社、1997年)ではストーリーについて欲張りすぎの感があると評している[19]。
出演者
- 柳瀬仁哉 - 西村和彦
- 美千代 - 鈴木砂羽
- 鳴滝淳一 - 山谷初男
- 辰宮恵子 - 白川和子
- 西条院長 - ベンガル
- 刑事 - きたろう
- 堀 - 神戸浩
- 池田 - 小倉一郎
- 大沢成道 - 金子研三
- 女 - 角松かのり
スタッフ
- 監督 - 橋本以蔵
- 製作 - 須崎一夫
- プロデューサー - 伊藤正昭、米山紳
- 企画 - 伊藤靖浩、中沢敏明
- 原作 - 荒俣宏「帝都物語外伝 機関童子」
- 脚本 - 山上梨香
- 撮影 - 藤石修
- 特殊メイク - 原口智生
- 美術 - 及川一
- 編集 - 太田義則
- 音楽 - 奥居史生、阿部正也
注釈
出典
- ^ 坪内祐三『私の体を通りすぎていった雑誌たち』新潮社、2005年、p.247
- ^ オデッサの階段 #18 荒俣宏のファンタジー フジテレビ公式サイト内
- ^ 帝都物語〈9 喪神篇〉 (カドカワノベルズ) BOOKSデータベースより
- ^ 吉田豪、掟ポルシェ『電池以下』アスペクト、2012年、p.142。荒俣宏インタビュー。
- ^ 荒俣宏「あっという間になくなった」 1億超える印税の驚くべき使い道週刊朝日 2012年8月3日号
- ^ 「ゴジラ映画を100倍楽しくする 東宝怪獣映画カルト・コラム 38 『ゴジラVSモスラ』のハイビジョン合成技術」『ENCYCLOPEDIA OF GODZILLA ゴジラ大百科 [メカゴジラ編]』監修 田中友幸、責任編集 川北紘一、Gakken〈Gakken MOOK〉、1993年12月10日、166頁。
- ^ a b ハイビジョンと映画のメディアミックス に関する研究石田武久, 電気通信大学, 2011-03-24
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s 神武団四郎「帝都物語&帝都対戦SPECIAL! 第2回 一瀬隆重×嶋田久作」『映画秘宝』2015年9月号、洋泉社、80–81頁。
- ^ 1988年配給収入10億円以上番組 - 日本映画製作者連盟
- ^ a b 中堀正夫、中野稔「撮影報告 『帝都物語』 / 帝都物語ビジュアル・エフェクトについて」『映画撮影』、日本映画撮影監督協会、1988年5月20日、31-36頁。
- ^ 川本三郎編『映画監督ベスト101・日本篇』新書館、1996年、p.91
- ^ a b c d e f g h i j k 神武団四郎「一瀬隆重プロデューサー Jホラー王、自作を語る!」『映画秘宝』2005年9月号、洋泉社、70–71頁。
- ^ a b 「映画『帝都物語』脚本の林海象インタビュー」『昭和40年男 Vol.35』2016年(平成28年)2月号、クレタパブリッシング、2016年、104-105頁。
- ^ a b c d e f g 神武団四郎「『帝都物語』ふたたび 嶋田久作が語る『帝都物語』!」『映画秘宝』2011年4月号、洋泉社、70–71頁。
- ^ a b c 石井博士ほか 1997, pp. 309.
- ^ 高松吉太郎「ハチ公電車後日物語」『鉄道ピクトリアル』第37巻第11号、鉄道図書刊行会、1987年11月、79頁。
- ^ 「邦画フリーブッキング配収ベスト作品」『キネマ旬報』1990年(平成2年)2月下旬号、キネマ旬報社、1990年、175頁。
- ^ a b c 石井博士ほか 1997, pp. 324.
- ^ 石井博士ほか 1997, pp. 375.
固有名詞の分類
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