国鉄C11形蒸気機関車 その他

国鉄C11形蒸気機関車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/13 13:15 UTC 版)

国鉄C11形蒸気機関車(こくてつC11がたじょうききかんしゃ)は、日本国有鉄道(国鉄)の前身である鉄道省1932年昭和7年)に設計した過熱式のタンク式蒸気機関車(タンク機関車)である。


注釈

  1. ^ 高頻度運転と支線区での運用状況を考慮し、始発・終着駅での転車台デルタ線による方向転換(転向)が不要なタンク機関車とすることが特に求められた。
  2. ^ もっとも、鉄道省はその後もこの種の輸送需要に適合する気動車の開発を継続しており、それは日本車輌製造が私鉄向け車両における試行錯誤を繰り返した末に確立した、同社の標準的な設計手法を全面的に援用して1932年(昭和7年)に設計されたキハ41000形で実用段階に到達したが、C10形や本形式の計画段階ではその完成の見通しは全く立っていなかった。
  3. ^ C10形は69.7 tなので、3.65 tの軽量化が実現したことになる。
  4. ^ もっとも戦時体制下で貨物輸送能力増強が要請されたことから、1940年(昭和15年)度以降に製造された3・4次車については軸重がC10形並に増加している。
  5. ^ そのほか、私鉄向け同形機が20両製造されたため、実際には401両が製造されたことになる。
  6. ^ 新宮鉄道から国有化された直後の紀勢中線に新製配置されたため。
  7. ^ 九州地区で運用された本形式に多く見られる形態。
  8. ^ 担当機関区の乗務員からは70 km/hを超えると動揺が激しくなるとの指摘があり、対策としてボイラーを跨ぐ形で両側の側水槽をアングルでつなぐ事で個々の動揺を抑制した。
  9. ^ これは1934年(昭和9年)の現行路線(有明線)開業まで佐世保線肥前山口 - 早岐間と大村線早岐 - 諫早間が長崎本線であったことに由来する。
  10. ^ ただし、編成最後尾には本務機であるDD51形がそのまま連結されていた。
  11. ^ 軸重制限の厳しい佐世保線では、パンタグラフや電動発電機を搭載したままでは自重過大で速度制限が課せられるなど、運用上様々な制約があった。
  12. ^ 11月という説もある。
  13. ^ ボイラーは苗穂工場および隣接の下請け会社にて整備。
  14. ^ 車籍は旭川運転所
  15. ^ 一部のウェブサイトや文献では16日となっていることもあるが、誤りである。
  16. ^ この際、ナンバープレートおよび連結棒のみお召し仕様(ナンバープレートは緑地に金文字)で残していたが、2008年(平成20年)7月の復活5周年記念ヘッドマーク取り付け時より通常のナンバープレート(黒地に金文字)に変更された。ただし、2009年(平成21年)春の定期検査後、再びナンバープレートおよび連結棒が緑に戻されている。
  17. ^ 1973年(昭和48年)という説もある。
  18. ^ 車籍は旭川運転所。
  19. ^ 2000年(平成12年)度の「SLニセコ号」運行初日には本機が充当される予定だったが、故障のためC11 171が代走した。
  20. ^ 18日という説もある。
  21. ^ ただし、この入札には「栃木県内に事業所をもつ鉄道会社であること」「栃木県内で運行すること」「真岡鐵道のC12が運行不能になった場合は貸借すること」など、詳細な条件が付与されていた。また、本機の売却が決定した際に大井川鐵道が交渉を持ちかけたが、上記条件を満たさないため断念している。
  22. ^ 青梅鉄道公園に保存されている国鉄機C11 1とは異なる。
  23. ^ 国鉄にも123号機があったが、現存しない。
  24. ^ 14日という説もある。
  25. ^ 一部のウェブサイトや文献では2月19日となっていることもあるが、誤りである。
  26. ^ 一部のウェブサイトや文献では休車となっていることもあるが、誤りである。
  27. ^ 1987年(昭和62年)3月という説もある。

出典

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  21. ^ その10年後の2016年(平成28年)3月2627日にも、本機の古希を記念して再びナンバープレートを赤色に塗り替えている。
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  35. ^ C11形蒸気機関車の復元作業が完了! いよいよ7月18日(月・祝)から C11形123号機が営業運転を開始します! 〜C11形123号機営業運転開始記念乗車券を発売〜』(PDF)(プレスリリース)東武鉄道、2022年6月16日。 オリジナルの2022年6月16日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20220616205914/https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/20220616145442RocM-glRKa4wkUH4b7LmAQ.pdf2022年6月16日閲覧 
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