佛光山佛陀記念館 敷地内

佛光山佛陀記念館

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/17 18:38 UTC 版)

敷地内

佛陀記念館は西に置いて東に向け、約100ヘクタールの敷地面積を有する。着工から竣工までは外観図が100枚あまりも描かれ、そして何度も変更され、遂に現在の構成・デザインにたどり着いた。佛陀記念館は本館以外に、「表に八つの塔、奥に大仏、南に霊山、北に祇園」のようなレイアウトになっている。主な建築物は軸線上にあり、東から西の順に礼敬ホール、八つの塔、グランド・フォトテラス、菩提広場、本館や佛光大仏などが立ち並んでいる。

礼敬ホール

礼敬ホールは佛陀記念館への入り口であり、地下1階地上3階建てで「諸仏を敬い、礼を尽くす」という意味から名付けられた。

礼敬ホールには滴水坊(食事処)、インフォメーションコーナー(来客対応、問い合わせ対応)、外国人向け観光案内コーナー、授乳室、多機能トイレ、展示エリア、フードコート、売店などがあり、修学旅行ガイドや団体向け観光ガイド、外国人向け観光ガイド、外貨両替、荷物預かりなどのサービスを提供している。

門前に彫刻群が設置され、右側にゾウの像があり、左側に獅子像がある。摩耶夫人釈迦の生母)が白象を夢に見て釈迦を懐妊したところから、白象は釈迦の入胎を象徴し、釈尊の誕生記念として使われる。仏陀の説法はライオンが吼えるようにと表現され、獅子吼と言われるから、獅子は釈尊が説法する様子を表し、仏陀の教えの発揚として使われる。

八つの塔

本館の前方に八つの塔があり、それぞれ違う役割を担っている。八つの塔は仏教の基本教義、即ち八正道を象徴する。八つの塔のそれぞれの役割は以下の通りである。

一教塔
一教とは、1つの人間仏教。星雲曰く、「人間仏教は仏様の言うことであり、みんなが欲しがるものでもある。人間仏教は清浄で善美を尽くす。人生を幸せにする教えであれば、すべてが人間仏教である」とのこと。一教塔は研修、会議、教室、イベントスペースなど多目的に使えるレンタルスペースになっていて、学校や各種団体からの使用申請を受け付けている。
二衆塔
二衆とは、出家者と在家信者のこと。二衆塔は子供の遊び場としてデザインされ、星雲が提唱する三好運動を主旨としての「三好こども館」である。二衆塔の中には三好シネマと三好学園がある。
三好塔
三好とは、身口意の三業のこと。善い行いをし、善い言葉を発し、善い心構えをするということ。三好塔はオフィスとして使われる多機能でモダンな空間であり、会議室や応接室も備えている。
四給塔
四給塔は「人に自信を与え、人に喜びを与え、人に希望を与え、人に利便性を与える」という佛光山の信条から名づけられた文化広場であり、読書を通して心が静かに落ち着いていく。塔内には子供専用エリアが設置され、親子ともに楽しめる学習空間を提供する。
五和塔
五和塔はお祝い事のための空間であり、仏前式をはじめとして、子供の成長祝いや成人式、長寿祝い、卒業式など、おめでたいことを祝うときに利用される。塔内の至る所に幸せそうな雰囲気が伝わる。ここには記念撮影もできる。
六度塔
六度塔は仏教の「布施持戒忍辱精進禅定智慧」の6つの修行徳目から名づけられ、中には「公益信託星雲大師教育基金」や星雲の「一筆字」書道作品などの常設展があり、3D映画も鑑賞できる。星雲は90歳にもかかわらず、「心の目」と「仏の目」によって独自の書の道を拓き、人々を驚嘆させる「一筆字」という書体を創出した。
七誡塔
七誡とは、「タバコや麻薬を吸ってはいけない、不倫をしてはいけない、暴力をふるってはいけない、盗みを働いてはいけない、ギャンブルをしてはいけない、お酒を飲んではいけない、人の悪口を言ってはいけない」のこと。7戒を行うことによって、個人や家庭、社会における善美清浄のポジティブなエネルギーが生成される。七誡塔は来館者のための空間になっていて、ここに入って一休み、お茶を飲んだり話をしたりすることができる。
八道塔
八正道とも言われる八道は、「正見、正思惟、正語、正業、正命、正精進、正念および正定」であり、涅槃に至る修行の基本となる。八道塔は来館者のための空間になっていて、ここに入ると佛陀記念館の紹介ビデオを見ることができる。

八つの塔は同じ工法で建てられ、外観は全て同じような四角七層の楼閣式で、高さ37メートルの鉄筋コンクリート構造である。基礎部分は黄色い砂岩で飾られ、玉垣付きで外壁材は小理石であり、屋根瓦は飛鳥瓦が使われる。

双閣楼

北側には双閣楼という身心霊の全てに休息を与える金色の建物があり、そのすぐ隣にガジュマルの木や蓮の池がある。燦々と降り注ぐ太陽光を浴びる双閣楼が一番美しいと感じる人もいれば、暗闇の中でキラキラとした輝きを持つ双閣楼の荘厳な姿が一番好きだと言う人もいる。

双閣楼2階の「茶禅一味」は、中華の茶道文化を伝えるための空間である。3階の「写経堂」では、「佛光菜根譚」や「般若心経」の写経体験ができ、経典の意義を理解して心を鍛えるのに相応しい場所である。「双閣楼名家講座」は、教育や文化、芸術を通じて人の心を浄化させ、芸術文化の真髄を共有するために双閣楼の3階に開かれる。

菩提広場

成仏大通りに沿って進んでいくと、グレート・フォトテラスにたどり着く。グレート・フォトテラスはひな壇が37段もあり、三十七道品、即ち仏教の三十七の修行法のことを象徴する。グレート・フォトテラスに東向きに立っていれば、後ろに世界最大の座禅している銅像大仏があり、西向きに立つと、八つの塔が背景にある一望できる素晴らしい眺めは集合記念撮影に適する。

菩提広場は長さ100メートル、幅100メートルであり、周りに十八羅漢像や八宗祖師像が設置される。菩提広場にはラブ&ピース福祈る宗教大会、仏教賛歌・一万人コンサート、全国における佛光人からなる観閲式、演劇公演、三好カーニバルなどの屋外の大型イベントがよく行われる。


注釈

出典

  1. ^ FGS Buddha Museum - Pre-Arrival Tips”. 仏陀記念館. 2021年5月23日閲覧。
  2. ^ 佛光山佛陀紀念館-喬達摩”. 佛光山佛陀紀念館. 2021年5月23日閲覧。


「佛光山佛陀記念館」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「佛光山佛陀記念館」の関連用語

佛光山佛陀記念館のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



佛光山佛陀記念館のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの佛光山佛陀記念館 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS