ユグドラ・ユニオン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/03 10:59 UTC 版)
ジャンル | ファンタジー・タクティカルRPG |
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対応機種 |
ゲームボーイアドバンス[GBA] PlayStation Portable[PSP] iOS Android Nintendo Switch[Switch] |
開発元 | スティング |
発売元 |
日本:スティング 北米:Atlus U.S.A. |
ディレクター | 伊藤真一 |
音楽 |
足立美奈子 林茂樹 |
美術 |
きゆづきさとこ 戸部淑 |
シリーズ | Dept. Heaven Episodesシリーズ |
人数 | 1人 |
発売日 |
[GBA] 日本:2006年3月23日 北米:2006年11月13日 [PSP] 日本:2008年1月24日 北米:2008年9月16日 [iOS,Android] 2019年4月11日 [Switch] 2020年3月5日 |
対象年齢 |
CERO:全年齢 ESRB:T(Teen) |
売上本数 | [GBA]36,172本[1] |
その他 |
予約特典: キャラクターメイキング・カード ユグドラ・フルメタルストラップ |
2006年3月23日にゲームボーイアドバンス用ゲームソフトとして発売され、2008年1月24日には新キャラクター、新マップ等の追加及び、キャラクターボイスを追加したPlayStation Portable版が発売。また、2019年4月11日には画質をHD化しシステムの見直しを行ったiOS・Android版が発売され、2020年3月5日にはこれをベースに新要素を加えたNintendo Switch版が発売された[2][3]。
概要
剣と魔法の世界を舞台に、亡国の王女が軍勢を率い、祖国を滅ぼした帝国との戦争を勝ち抜いていくという内容のシミュレーションRPG。世界観を共有する『Dept. Heaven Episodesシリーズ』の第2作として製作され、前作『Riviera 〜約束の地リヴィエラ〜』とはシステム等も含めて大きく異なったシミュレーションRPGとなった。ゲームは1マップを1ステージとしたキャンペーンシナリオとして展開し、ステージ中は敵味方それぞれのフェイズを交代で行うターン制が採用されている。戦略性が重要となるゲームで、システムが比較的複雑だが、ゲーム中にも詳細なチュートリアルが行われる[4]。
登場人物のキャラクターデザインは可愛らしい絵柄で描かれている一方、物語は人間同士が戦争で殺し合い、敵対する登場人物が次々と戦死していくというシリアスな内容になっており、ミスマッチな絵柄と内容から生じる持ち味が意図されている[4][5]。
GBA版の初回生産分には初回特典としてキャラメイキングカードとフルメタルストラップが同梱されていた。
『Dept. Heaven Episodesシリーズ』の次作でもある、2008年9月25日発売のニンテンドーDS用ソフト『ナイツ・イン・ザ・ナイトメア』では、DS本体のGBA専用スロットに本作を挿した状態で『ナイツ・イン・ザ・ナイトメア』をプレイすると、本作のキャラクターが絡んだ特典要素を楽しむことができる。同作の発売時には、本作のGBA版とのセット販売である特別版「ナイツ・イン・ザ・ナイトメア Dept. Heaven Episodesシリーズスペシャルパック」も発売された。
『「ユニオン」シリーズ』の第1作としても位置付けられており、2010年5月27日には本作の過去の時代を舞台に[6]、本作では敵として登場した登場人物たちに焦点を当てた次作、『ブレイズ・ユニオン』が発売されている。
ゲームシステム
本作の大きな特徴として、タクティクスカード(以下「カード」)の存在がある。各バトルフィールドの出撃準備時、プレイヤーは出撃メンバーを決定するのと同様に、使用するカードを手持ちの中から各バトルフィールド毎に定められた規定の枚数分選択する必要がある。
カードにはそれぞれ攻撃力・移動力・スキル・エースタイプが設定されている。
攻撃力は戦闘で勝利した場合に相手の士気を低下させる度合いを表した数値である。0になった場合そのユニットは撃破され、命を落としたり撤退したりする。なお、常にそのままの数値が適用されるわけではなく、最終的なダメージは残存兵力や能力差、地形効果などを加味した上で決定される。
移動力はそのターンで全ての味方ユニットが移動可能なブロック数の合計値である。よって1ユニットだけを大きく動かすこと、複数ユニットを全体的に動かすことも可能である。
スキルは戦闘中に一定の条件を満たすことで発動できる特殊技で、敵を状態異常にさせたり、自軍の士気を回復させたりと、その効果はカードに応じて様々である。このスキルを発動させるための条件の一つにエースタイプがある。エースタイプがユニオンリーダー(後述する)の武器と一致していないと、その戦闘ではスキルを使うことはできない。
プレイヤーはこれらの要素を考慮した上で、各バトルフィールド開始時に手持ちのカードから持ち込むカードをバトルフィールドごとに定められている規定枚数だけ選択しなくてはならない。また、各ターン開始時に持ち込んだカードの中から1枚を選択しなければならない。なお、一度選択したカードはそのバトルフィールドが終了するか、状況が進展するイベントが発生するまでは再度選択することはできない。よってカードを使い切ってしまった場合、基本的にはゲームオーバーとなる。
それぞれのバトルフィールドには、勝利条件と敗北条件が設定されている。この勝利条件を達成すると、そのバトルフィールドが終了するか、状況が進展することとなる。また、多くのバトルフィールドで「ミラノの士気が0になる」「ユグドラの士気が0になる」「カードを全て使い切る」が敗北条件となっており、いずれかの条件を満たすとゲームオーバーとなる。このほかの条件が存在する場合もある。
戦闘は原則1ターンにつき1回行うことができ、敵味方ともにユニオンリーダー(切り込み隊長)とその近辺の仲間でユニオンと呼ばれる最大5人までのグループを組んで集団戦を行う。ユニオンに人数差がある場合は少ない側のユニットが相手の人数に合わせるために連戦しなければならず、その際はハンデが課せられるが、ユニットには武器による相性やタイプ別の攻撃相性も存在するため、ユニオン人数が多い側が一概に有利であるとは限らない。
ステージ中に入手したアイテムは戦利品として一度保管され、次ステージ以降の出撃準備時に、ユニットに装備させるか、士気回復のための褒章として消費することができる。装備させた場合は、アイテム毎に設定された耐久度(ステージ数)が消費されるなどしてアイテムが失われるまで二度と外すことはできない。装備条件はアイテムによって異なり、性別やユニットタイプだけでなく、物によっては「読解力のある人」「婚約者がいない人」「ゲテモノOKな人」などユニークな条件を伴う場合もある。またそのアイテムを装備ではなく褒章として消費した場合、その回復の度合いは各人の好みによって大きく異なるが、事前に回復量が表示されるため、効果の判別は可能である。更に、資金の概念が存在しない本作においては、物々交換の手段としてもアイテムは大きな意味を持つ。使用または放置することで変化するアイテムや、そこからの更なる分岐なども存在する。
クリア後にエキストラコンテンツの補完等のやり込み要素があるが、2周目以降へのステータス引継ぎ等はない。
- ^ 『ファミ通ゲーム白書2007』エンターブレイン、2007年、399頁。ISBN 978-4-7577-3577-4。
- ^ “SRPG「ユグドラ・ユニオン」,iOSとAndroid向けに本日配信開始。豊富な追加要素で遊びやすさが向上”. 4Gamer.net (2019年4月11日). 2020年2月13日閲覧。
- ^ “『ユグドラ・ユニオン』Nintendo Switch向けに3月5日配信へ。ハードコアSRPGリマスターが「裏技機能」を携え登場”. AUTOMATON (2020年2月13日). 2020年2月13日閲覧。
- ^ a b c M.B.MOOK『懐かしゲームボーイパーフェクトガイド』 (ISBN 9784866400259)、64ページ
- ^ “ブログ:第3回”. ブレイズ・ユニオン公式ブログ グラムブレイズ・ブログ. スティング (2010年4月23日). 2011年4月23日閲覧。
“開発者インタビュー:第2回”. ブレイズ・ユニオン公式ブログ グラムブレイズ・ブログ. スティング (2010年5月20日). 2011年4月23日閲覧。 - ^ “『ユグドラ・ユニオン』の血統を受け継ぐ作品が登場 『ブレイズ・ユニオン』”. ファミ通.com. エンターブレイン (2010年3月12日). 2011年4月9日閲覧。
- ^ a b 中原麻衣; 沢城みゆき (2010年2月23日). ドラマCD『ユグドラ・ユニゾン』中原さん&沢城さんからコメント. (インタビュー). 『電撃オンライン』. アスキー・メディアワークス. 2010年4月19日閲覧。
- ^ a b ゲーム本編、BATTLE FIELD-17「南パルティナ」でのイベント。
- ^ a b ゲーム本編、BATTLE FIELD-18「マキナ・ブリッジ」でのイベント。
- ^ ゲーム本編、BATTLE FIELD-34「ナハトの祭壇」でのイベント。
- ^ “Information”. ユグドラ・ユニオン公式サイト. スティング. 2010年5月18日閲覧。 “プレイヤーは盗賊王ミラノとなって、ユグドラと共に帝国へ戦いを挑む!”
- ^ ゲーム本編、BATTLE FIELD-35「カノッサ街道」をクリアした際に発生するイベント。
固有名詞の分類
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