マツダ・GJ
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概要
GJ系は、日本では「アテンザ」として、日本国外では「Mazda 6」として販売されてきたDセグメント(CDセグメント)クラス乗用車の3世代目の型式系列名である。GJ系にはセダンとステーションワゴンの2種類がラインアップされ、セダンの型式はGJ#FP型、ワゴンの型式はGJ#FW型となる[注釈 1]。先代GH系までは日本市場においてのみ「アテンザ」の名前で販売され、それ以外の国では「Mazda6」として販売されていたが、GJ系からは中国市場において「Mazda6 アテンザ」の車名で販売されている。また、2代目まではハッチバックモデルも設定されていたが、ハッチバック購入層の大半がデザインを理由に選んでいたというマーケティングリサーチの結果から、セダンのデザイン性向上を理由にGJ系では廃止されている[1]。
マツダには、価格帯でアテンザ/Mazda6と同等かあるいは上回るMPVやCX-9などの存在があり、以前のアテンザはマツダを代表するフラッグシップモデルとしての扱いではなかったが、今世代からはマツダを体現するフラッグシップモデルとして開発が行われている[2][注釈 2]。
2012年8月2日より山口県防府市のマツダ防府第2工場において生産が開始され[3]、同年8月29日よりロシアで開催されたモスクワ国際モーターショーにおいてセダンモデルが公開、9月26日にはフランスで行われたモンディアル・ド・ロトモビルにおいてワゴンモデルが公開された。ロシアでワールドプレミアを行ったのは、欧州債務危機により経済が伸び悩むユーロ圏とは異なり、ロシアは経済成長中の市場であること、またマツダにとってはロシアが米、中、日、豪、加に次ぐ販売規模を持つ市場であり、特にMazda 6の属するセグメントのマツダのシェアが大きいことが理由である。ロシアにおいては当初は日本からの輸入販売を行っていたが[4]、2013年4月からはロシアの自動車メーカー、ソラーズとの合弁でウラジオストク工場での現地生産を開始した[5]。3ボックススタイルのセダンが好まれ、マツダの販売の半数以上をアテンザが占める中国市場においても、当初は日本からの輸入という形をとっていたが、2013年から第一汽車によって現地生産が開始された[6][7]。一方、先代GH系の生産を行っていた北米においては、北米のマツダとフォード・モーターの合弁会社、AAIにおける生産中止に伴い、GJ系より日本生産車の輸入販売となる[8]。
2014年11月に開催されたロサンゼルスオートショーにおいては、フェイスリフトを行い、内装のデザインを一新した大幅改良モデルが発表された。大幅改良後のモデルは日本および北米市場においては2015年1月に発売される[9]。
2019年8月1日発売の一部改良モデルより、日本向けにおいても「MAZDA6」のブランドネームを使用することとなった[10]。マイナーチェンジ時に派生モデルの車名が変更される事例は過去にもあるが、フルモデルチェンジを伴わない車名の全面変更はあまり例がないという[11]。
注釈
- ^ #の部分には「E」(2.0 Lエンジン搭載車)、「5」(2.5 Lエンジン搭載車)、「2」(ディーゼルエンジン搭載車)が入る。
- ^ かつてのセダンでは、Mazda 929(日本国内ではルーチェ→センティア/アンフィニ MS-9)のような「9」を冠した、Eセグメントのフラッグシップモデルが存在した。
- ^ セダンは車格感と伸びやかなスタイリングを重視した結果、下がり始めたルーフラインによる後席室内高の不足(居住性の低下)を前後方向の余裕で補うため、また、ワゴンは荷室の床面積を十分に確保するため、ホイールベースを2種類設定したという[14]。
- ^ なお「i-ACTIVSENSE」は2代目にも搭載されている「リアビーグルモニタリングシステム」「レーダークルーズコントロール」なども含めた技術の総称である[28]。
出典
- ^ a b c 【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー オートックワン
- ^ 新「アテンザ」は“マツダのすべて”を表現したフラッグシップ! 価格.comマガジン
- ^ マツダ、新型「Mazda6」の生産を防府工場で開始 マツダ ニュースリリース
- ^ 【インタビュー】「ロシア成功の条件はそろった」マツダ 中峯 勇二 専務執行役員 Response.
- ^ ウラジオ製「マツダ6」、ロシア西部に出荷開始 モスクワなどに msn産経ニュース
- ^ マツダ、中国で低燃費車生産 アテンザ、燃費規制に対応 日本経済新聞
- ^ 【上海モーターショー13】マツダ、CX-5に続きアテンザも中国生産に Response.
- ^ マツダ、北米生産撤退を発表 防府工場に移管 asahi.com
- ^ Mazda Reveals Updated Mazda6 and Mazda CX-5 Mazda News Releases
- ^ 『「MAZDA6」の予約受注を開始 -2.5Lガソリンターボエンジン搭載車を設定-』(プレスリリース)マツダ、2019年7月4日 。2019年7月10日閲覧。
- ^ 萩原文博 (2019年7月4日). “マイナーチェンジでシレッと車名を変えていた7車種【マツダ6への車名変更記念!?】”. clicccar. 2019年7月10日閲覧。
- ^ SKYACTIV-BODY マツダ
- ^ SKYACTIV-CHASSIS マツダ
- ^ 【アテンザ開発者への10の質問】Q.5 なぜセダンとワゴンでホイールベース長が異なるのか? - Response.(2013年03月22日(金) 12時44分版)
- ^ a b c マツダ 新型アテンザ 新型車解説 オートックワン
- ^ a b 「マツダ アテンザ」「マツダ CX-5」を大幅改良 MAZDA ニュースリリース
- ^ マツダ、“動き”を表現した新デザインテーマ「魂動(こどう)」発表 Car Watch
- ^ 【ニューヨークモーターショー13】ワールドデザインオブザイヤーはジャガー Fタイプ…新型 アテンザは及ばず Response.
- ^ 2012-2013 日本カーデザイン大賞決定! CAR STYLING 公式ブログ
- ^ 新型アテンザ(海外名:Mazda6)が「レッド・ドット・デザイン賞」を受賞しました! マツダ公式ブログ
- ^ マツダ、新型「アクセラ」から新世代カーコネクティビティシステム「Mazda Connect(マツダ コネクト)」搭載 Car Watch
- ^ http://www.mazda.com.au/vehicles/mazda6#/range/atenza
- ^ マツダ、東京モーターショーで新世代中型セダンのコンセプトモデル「マツダ 雄(TAKERI)」を初公開 - マツダ 2011年10月25日
- ^ 【速報】新型アテンザ、防府で生産スタート - 中国新聞 2012年8月2日
- ^ マツダ、新型「Mazda6」の生産を防府工場で開始 - マツダ 2012年8月2日
- ^ マツダ、新型「Mazda6」をモスクワモーターショーで世界初公開 - マツダ公式サイト、2012年7月25日配信、同年7月29日閲覧
- ^ メディア対抗ロードスター4時間耐久レース - 2012年8月27日分ニュース配信
- ^ マツダ、新型アテンザに先進安全技術「i-ACTIVSENSE(アイ アクティブセンス)」を搭載 - マツダ公式サイト、2012年9月21日配信、同年9月22日閲覧
- ^ 【2012 パリショー】 マツダは新型「アテンザワゴン」をワールドプレミア マツダ独自の減速エネルギー回生システム「i-ELOOP」搭載 - 2012年10月6日ニュース配信、同日閲覧
- ^ マツダ、新型「アテンザ」「アテンザ ワゴン」の価格を公表し予約開始 セダン、ワゴンとも250万円から、ディーゼル6速MTを用意 - 2012年10月6日ニュース配信、同日閲覧。
- ^ 新型「マツダ アテンザ」を「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2012」に出展 - マツダ 2012年10月23日
- ^ 新世代フラッグシップモデル、新型「マツダ アテンザ」を発売 - マツダ 2012年11月20日
- ^ http://www.jafca.org/seminar/2013-6.php オートカラーアウォード2013各賞決定!!]
- ^ MAZDA アテンザのリコールについて|リコール等情報 - 2013年3月26日
- ^ Mazda 「アテンザのリコール」に関するお詫びとご案内 - 2013年3月26日
- ^ 「マツダ アテンザ」を一部改良 - マツダ ニュースリリース 2013年11月1日
- ^ 「マツダ アテンザ」が「RJCカーオブザイヤー」を受賞 - マツダ ニュースリリース 2013年11月13日
- ^ 「マツダ アテンザ」が「2013-2014日本カー・オブ・ザ・イヤー エモーショナル部門賞」を受賞 - マツダ ニュースリリース 2013年11月23日(2013年11月25日閲覧)
- ^ 『マツダ、新型「Mazda6」と新型「Mazda3」の中国生産を開始』(プレスリリース)マツダ株式会社 。
- ^ 『「マツダ アテンザ」「マツダ CX-5」を大幅改良』(プレスリリース)マツダ株式会社 。
- ^ 『マツダ、「Mazda6」と「Mazda CX-5」の改良モデルを世界初公開』(プレスリリース)マツダ株式会社 。14-11-21閲覧。[1] 日経ビジネス
- ^ 【マツダ アテンザ / CX-5 改良新型】ナビアプリ刷新のマツダコネクト、より“日本的に”使いやすく | レスポンス - 2015年1月29日
- ^ 『「マツダ アテンザ」が世界累計生産300万台を達成』(プレスリリース)マツダ株式会社 。14-12-19閲覧。
- ^ 『「マツダ アテンザ」を商品改良』(プレスリリース)マツダ株式会社、2016年8月25日 。2016年8月25日閲覧。
- ^ 『マツダ、「CX-5」と「アテンザ」の全機種に先進安全技術を標準装備して発売』(プレスリリース)マツダ株式会社、2017年8月3日 。2017年8月3日閲覧。
- ^ 『「マツダ アテンザ」を大幅改良』(プレスリリース)マツダ株式会社、2018年5月24日 。2018年5月24日閲覧。
- ^ 『「MAZDA6」の予約受注を開始』(プレスリリース)マツダ、2019年7月4日 。2019年8月12日閲覧。
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