ヘッドフォン
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新しいヘッドフォン
サラウンドヘッドフォン
従来のヘッドフォンは一般に音が頭の中でなっているような感覚があるため、映画の鑑賞などでは違和感がある場合もあった。しかし現在ではドルビーなどのサラウンド技術を用いたサラウンドヘッドフォンが開発され、手軽なサラウンド環境として人気を集めている。多くのサラウンドヘッドフォンでは赤外線や電波によるコードレス化も併せて行われていることが多い。ソニーは、1998年に普通のヘッドフォンでも5.1chサラウンドを再現できる最初の5.1chサラウンドヘッドホン MDR-DS5000 を発売している。その後、ドルビー社も同様の機能を持つ「Dolby Headphone」を開発している。なお同技術は5.1chの再生を目的としているため、ステレオ音声の場合はPro Logic IIなどと併用する必要がある。
Quakeやカウンターストライクに代表される、FPSと呼ばれるコンピュータゲームのジャンルでは、ゲーム中の物音から敵の所在や動きの察知が重要である。この点では、安物のヘッドフォンでも6スピーカー・サラウンドシステムより優れている。音の方向性を知るにも小さな音を聞き取るにも、ヘッドフォンはスピーカーより有利である。
また、サラウンドヘッドフォンにはステレオ環境から人間の聴覚の特性を利用してサラウンドを再現するバーチャルサラウンドヘッドフォンと、通常のサラウンドスピーカーと同様に左右にそれぞれ複数のスピーカーを搭載したリアルサラウンドヘッドフォンがある。どちらもヘッドフォン製品そのものの特性やソースとなるゲーム・音楽・映画音源等のマルチチャンネルへの最適化、サウンドデバイス等が持つサラウンドやバーチャルサラウンド機能等よっては、音の定位がステレオヘッドフォンよりもはっきりしないと感じる場合があり、用途や利用環境、使用者によって感想は多種多様となりやすい。前者は本体が軽い反面、USBや外部サラウンドモジュールを必要とする場合がある。後者はスピーカーが多いために重量が増しやすく、各チャンネル用の信号線が必要でケーブルが太いため、ケーブルが固く取り回しがしづらい反面、5.1chや7.1chなどマルチチャンネル出力環境を備えた環境であれば、ヘッドフォン本体のみでオーディオ・パソコン問わず利用できる製品がある。2013年現在、どちらも質や価格に明確な違いはなく、利用環境や用途、各ゲームや映画など音源の組み合わせによって差が出る。
ノイズキャンセリングヘッドフォン
雑音と逆位相の電気信号を音源信号に適量付加することにより、雑音と逆位相の音を発生させ、騒音をある程度相殺する方式のヘッドフォンである。周囲の騒音を拾うためのマイクロフォンと、騒音信号を増幅するためのアンプを内蔵し、このために電池などを別途必要とする。iPodなどの普及と共に近年人気を集めている。2006年にはパナソニックとソニーのデジタルオーディオプレーヤーの一部にノイズキャンセリングヘッドフォンが標準で添付されるようになった。
ノイズキャンセリングヘッドフォンの騒音低減率はだいたい20dB程度であり、一般の騒音用耳栓の約30〜40dBには遠く及ばない。特に、ノイズキャンセリングヘッドフォンは、高音域の騒音を低減することが原理的に苦手であり、低減はおおむね低音部のみ行われる。このように騒音を完全に相殺できるわけではないが、鉄道や自動車などの車両内における低音騒音にはある程度効果が認められている。騒音相殺アンプを迂回できない機種の場合、充分に静寂な環境では、このアンプの出力に含まれる雑音信号成分(ヒスノイズ)が逆に気になることもある。
骨伝導方式ヘッドフォン
聴覚の近くの頭蓋骨を振動させることにより、鼓膜を介さずに骨を通して蝸牛に響かせることで音楽(または通話、無線通信など)を聴覚神経に伝え、音として認識させる方式のヘッドフォン。
各メーカーは、耳を塞ぐことがないため、周囲の音を耳で聞き取ると同時にヘッドフォンから音楽(または通話)を聞き取ることができるため、外での使用時に安全であること、周囲との会話も自然にできることを訴求している。
また、直接、耳の穴に入れたり、耳を塞ぐことがないため、従来のヘッドフォンと比べると耳への負担が少なく疲労が軽減し、内耳炎などのトラブル、聴覚機能の低下の可能性が低いと紹介されることもある[29][30]。
- ^ ソニーWebサイト「「MDR-Z1000/EX1000」開発秘話 スタジオモニター MDR-Z1000 | 開発者インタビュー」 2013年8月1日閲覧。
- ^ ヘッドフォンを利用した再生に最適化したバイノーラル録音による制作を除く。
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- ^ Bluetooth、その音質と遅延について - Denon Official Blog
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- ^ “2019年05月21日(火)"スマホ難聴"どう防ぐ?”. 日本放送協会. 2021年1月11日閲覧。 “「骨伝導」のイヤホンを使えば、音量を過度に上げなくても聴きやすいので、難聴の予防策としては効果があるのではないかと話していました。”
- ^ “テレワークでの「イヤホン使用」で耳トラブル増加?投稿した耳鼻科医に危険な兆候と対処法を聞いた”. FNN プライムオンライン編集部. 2021年1月11日閲覧。
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