ビジネス業績管理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/18 07:56 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動BPMは、ビジネスインテリジェンス (BI) の後継とされている。CPMは、資金・人材・資材・その他のリソースの利用効率を高める補助となる[2]。
目次
歴史
業績管理の起源の1つとして、孫武の『孫子』がある。そこには「彼を知り己を知らば百戦あやうからず」という言葉がある。逆に言えば、情報不足が負けに繋がるということを意味している。学派によっては、以下のような点でビジネスの問題と戦争の問題の類似性を指摘している。
- データ収集 - 内部データと外部データ
- データ(分析)においてパターンと意味を認識する点
- その結果生じる情報に反応する点
20世紀後半の情報化時代以前には、ビジネスは自動化されていない情報源からのデータ収集に手間取っていた。データ分析にコンピュータが使えなかったため、直観に基づいて商売上の意思決定を行うことが多かった。
ビジネスにおいてシステムが自動化されるに連れて、入手できるデータが増えていった。しかし、システム間の非互換などから、データ交換の基盤が無かったため、データの収集は依然として問題となっていた。データを収集して報告としてまとめるまでに何ヶ月もかかっていた。そのような報告は長期的な戦略的意思決定には有効である。しかし、短期的な戦術的意思決定は依然として直観に頼っていた。
その後、標準化・自動化が進み技術が進歩すると、大量のデータが利用可能となっていった。そのようなデータを格納する技術としてデータウェアハウスが登場する。ETLの進歩や最近の企業アプリケーション統合ツールにより、データ収集の速度がさらに向上していった。そのデータを分析した結果もOLAP技術によって高速に生成できるようになっていった。ビジネスインテリジェンスは、大量のデータをふるいにかけ、有益な情報を抜き取って、利用可能な知識に変換する技術となった。
1989年、ガートナーのアナリスト Howard Dresner が、このような概念を表す言葉として「ビジネスインテリジェンス」という用語を一般に広めた。業績管理はBIを基盤として構築され、企業の計画立案や制御サイクルとも密接に結びついている。
BPM という略語はビジネスプロセス管理と混同されるようになってきたため、「CPM」や「EPM」という略語が使われることが増えてきている。
BPM とは何か?
BPM とは、各種情報源からデータを集め、問合せ、データを分析し、結果を有効活用するという流れである。
BPM は、よりよいフィードバックループを形成することでプロセスを改善する。リアルタイムのレビューを継続的に行うことで、問題が大きくなる前にそれを特定し排除できる。BPMの予測機能により、企業の収益予測を達成するための是正措置を素早く実施することが可能となる。BPM は、合併や買収のリスク分析や結果予測に役立ち、潜在的問題を解決する計画立案に役立つ。
BPM は重要業績評価指標 (KPI) を提供し、企業が操作可能な目標に対してプロジェクトや従業員の効率を監視する補助となる。
方法論
BPM を実施する方法論はさまざまである。それは企業にトップダウンのフレームワークを与え、それによって計画と実施、戦略と戦術、事業部門と企業全体の目的の整合が図られる。方法論には、シックス・シグマ、バランスト・スコアカード、ABC分析、TQM、経済的付加価値 (EVA)、統合戦略的計測などがある。特に業績管理手法としてはバランスト・スコアカードが広く採用されている。これらは企業のBPMを単独で支えることはできない。それらはBPMプロセスとは基本的に統合されていないため、単にそのような方法論を1つ採用しても、BPMとしての成果は期待できない。
- ^ BPM Mag, What is BPM? Archived 2006年12月12日, at the Wayback Machine.
- ^ Wade, David and Ronald Recardo, Corporate Performance Management. Butterworth-Heinemann, 2001 ISBN 0-87719-386-X
- 1 ビジネス業績管理とは
- 2 ビジネス業績管理の概要
- 3 重要業績評価指標
- 4 アプリケーションソフトウェアの種類
- 5 参考文献
ビジネス業績管理と同じ種類の言葉
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