| この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。 出典検索?: "ドット積" – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL(2016年10月) |
定義
代数的定義
2つのベクトル a = [a1, a2, ..., an] と b = [b1, b2, ..., bn] のドット積は下記のように定義される[1]。
幾何的定義
n 次元実ユークリッド空間 の幾何学的ベクトル(有向線分から位置の概念を取り除いたもの)a, b に対して、a · b を
と定めるとこれは一つの実数を定める。ただし θ はベクトルを有向線分と見なしたときに a, b の成す角であり、‖ · ‖ はベクトルの大きさ(対応する有向線分の長さ)である。これはすなわち、有向線分 b を a 方向へ正射影したものの大きさと a の大きさとの積である。これを におけるドット積あるいは標準内積という。
また一方で、ベクトルを a = [ax, ay, az], b = [bx, by, bz] のように成分表示した場合、(第二)余弦定理を用いることで
が成り立つことが示される。ゆえにこちらを定義とすることもある。
ノルム
ベクトルの自分自身とのドット積の(正の)平方根
をベクトルのノルムという。具体的にベクトルを a = [ax, ay, az] と成分表示してやれば
と書くことができる。これはベクトル a の "大きさ" である。
ドット積とノルムを使えば、2つのベクトル a = [ax, ay, az], b = [bx, by, bz] のなす角は
から求めることが可能である。逆にベクトルのなす角をこの式で定義すれば、その角はベクトルを有向線分と見なした場合のそれらの成す角そのものと一致する。
したがってドット積は(ノルムを通して)、通常のユークリッド空間における長さ、角度に一致する計量を矛盾なく定めるものである。つまり、 でユークリッドの幾何学を考えることと、ドット積を定めることとが等価であることがわかる。