タオル 用途

タオル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/14 10:16 UTC 版)

用途

用途としては濡れたものを拭くために使ったり、または濡らして汚れをふき取ったりするためにも使われる。ことに肌触りが良いことから人の体を拭くために利用されており、用途にもよって様々な製品が流通している。安価な製品では数回洗っただけで伸びたり縒れたりするが、特に頻繁に洗濯することを前提とした衛生用品としてのタオルでは丈夫な下地を持ち、洗っても風合いが損なわれ難い。なお、日本では入浴時に体を洗うための道具としてタオル系の製品が利用されているが、欧米では手にせっけんを付けて体を洗うのが一般的である[3]

また、日本においては、安価で使い勝手がよく何処の家庭でも邪魔にならずに利用してもらえるとして、引っ越しや年始の挨拶回り、内祝、歳暮などに渡す物、あるいは企業の宣伝で利用される粗品の定番となっている。また製品にも拠るが価格が安く、意匠も施し易いなどの点で、企業などでは印刷による名入れのタオルや、起毛部分を調節して企業名をあしらったものなどもあり、ホテル旅館などの宿泊施設では特注の名入りタオルを使っているところも少なくない。企業ノベルティとして、意匠を凝らした高級タオルを配付する企業も見られる。

J-POPロックを専門とするアーティストが、オフィシャルグッズとしてタオルを販売する事例が多く見られる。意図としては、ライブの際に観客含む参加者が身につけるタオルのデザインを統一することで、会場の一体感を演出しようというものである。さらに、ライブにおいてアップテンポな曲調の楽曲を演奏する際に、観客が全員でタオルを高い位置でプロペラのように振り回すことで、自分が楽しんでいることを示す、会場全体の一体感や良い雰囲気を促進するなどの用途がある。

ボクシングでは、試合続行が不可能と判断した自陣のセコンドが、リング内に白いタオルを投げ入れることで、試合放棄を表明する。記録上ではTKOと表記され、ノックアウト負けとして扱われる(詳細はノックアウトの項を参照)。ボクシングのみならず、ムエタイキックボクシング等の打撃系格闘技、総合格闘技等の打撃のある格闘技のほとんどはこのタオル投入による試合放棄のシステムを取り入れている。

なお、使い古したタオルは起毛が伸びて飛び出してしまったり、または洗い晒して繊維が固くなったりして、風合いも損なわれてしまうが、家庭では雑巾の材料として利用される事がある。またタオルを使った縫ぐるみ手芸で作る人もいる。家庭から排出されたタオルはリサイクルによって細かく裁断され再生紙の原料に使われるほか、ウエスと呼ばれる、工場などで製品から汚れを落としたり、機械工具などを清掃したりするための布として使用される。


  1. ^ wikt:towel 発音[ˈtaʊ(ə)l]は「タウル」が近く、オの音はない。
  2. ^ タオルの輸出 大阪税関調査統計課、2020年1月6日閲覧。
  3. ^ 橋田規子「MS2-1 入浴スタイルとデザイン : -日本の入浴文化の独自性-」『人間工学』第51巻、日本人間工学会、2015年、S16-S17、doi:10.5100/jje.51.S16ISSN 0549-4974NAID 1300050924302020年10月14日閲覧 
  4. ^ 【ココハツ】奈良だけ?マラソンタオル朝日新聞』2018年12月15日(3面)2019年4月28日閲覧。
  5. ^ a b 佐藤可士和・四国タオル工業組合(2014)『今治タオル奇跡の復活 起死回生のブランド戦略』、朝日新聞出版、91頁。
  6. ^ 今治タオルは産地消滅寸前の危機からどうやって復活したか - ダイヤモンド・オンライン、2021年5月4日閲覧。
  7. ^ 企業数、織機台数、革新織機台数、従業員数、綿糸引渡数量、生産量、輸出・輸入数量の推移(pdf) - 今治タオル工業組合
  8. ^ 今治タオル産業集積 その8:達人に訊け! - 中日新聞WEB(2017年11月28日)、2021年5月4日閲覧。


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