シトクロムP450
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/23 15:18 UTC 版)
転写調節
CYP1-CYP4はそれぞれ薬物代謝に関与する(上記参照)が、これらの酵素の誘導は薬物がリガンドとしてある受容体に結合することにより行われる。関与する受容体は以下の通りである。
- CYP1ファミリー→芳香族炭化水素受容体(Aryl Hydrocarbon Receptor、AhR)
- CYP2ファミリー→構成的アンドロスタン受容体 (constitutive androstane Recptor、CAR)
- CYP3ファミリー→プレグナンX受容体(pregnane X Recptor、PXR)
- CYP4ファミリー→ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体(α-Peroxisome Proliferated-Activated Receptor α、PPARα)
これらの受容体がリガンド結合後、DNA上のプロモーター領域に結合して各CYP遺伝子の転写亢進を行う。
出典
- 吉成浩一、チトクロムP-450の阻害に基づく薬物相互作用 日本薬理学雑誌 2009年 134巻 5号 p.285-288, doi:10.1254/fpj.134.285
- 中村成夫、薬物代謝の化学反応―シトクロムP450反応を中心として 日本医科大学医学会雑誌 Vol.9 (2013) No.1 p.25-30, doi:10.1272/manms.9.25
脚注
関連項目
外部リンク
- シトクロムP450分類の最新情報 (英語)
- P450データ集 Webサイト「生活環境化学の部屋」
- ^ 水谷正治、『シトクロムP450の多様性と植物の化学進化』 Regulation of Plant Growth & Development 40(1), 67-82, 2005-05-27, NAID 10015669125
- ^ Omura, T.; Sato, R. (1964). “The carbon monoxide-binding pigment of liver microsomes: I. Evidence for its hemoprotein nature”. J. Biol. Chem. 239: 2370-2378. PMID 14209971 .
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