8xxシリーズ(ドッチーモ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 16:17 UTC 版)
「mova」の記事における「8xxシリーズ(ドッチーモ)」の解説
800番台のシリーズは「ドッチーモ」(Doccimo)の商品名が付けられた、mova(PDC方式)とドコモPHSとの複合端末である。1998年12月にNTTパーソナルのPHS事業を譲受したドコモが、半年余りで自社の携帯電話事業にPHS事業を融合させた端末として売り出したことで限定的に注目を浴びた。 mova+ドコモPHSの契約を行うと、1台の端末で携帯の090と、PHSの070の二つの電話番号を使えた。発売当初はmovaのプランA通話料金が高めであり、対固定電話間においては通話料が廉価であったPHSで費用を抑える事ができたため長電話をするユーザーや、構内PHS端末として共用できる点から一部の法人には限定的に受け入れられたと見られる。 しかし、端末がmova準拠のためPHSのデータ通信(PIAFS)・パルディオEメールなど当時PDCよりも優位にあったPHS側の一部サービスが利用不可であり、機種自体も発売時点で一世代前のmovaを基にしておりiモード非搭載などスペックに見劣りしていた点、PHSから携帯電話・他社PHSへの通話ではアクセスチャージが加算されてmovaよりも高くつく状況が発生するなど、一般ユーザーに対してはデメリットが多かった。 料金プランについては、movaとパルディオ(ドコモPHS)それぞれ単独機種としてのプランを選べるほか、重畳契約時の割引プランとして「ドッチーモプラン」(無料通話3800円相当含み月8400円→2001年3月から8100円)が用意されたが、PHS回線分の費用が上乗せされているため、単純比較でmovaの「おはなしプラスM」(2000年時点で無料通話3100円相当含み5900円)よりも割高であった。 2000年夏にiモード機能を搭載した「スーパードッチーモ」端末を発売してテコ入れを図ったが、以後後継機種が発売されること無く2002年前半までカタログに掲載続けられた後、販売を終了した。ドコモPHSが2008年1月でサービス終了し、アフターサービスも打ち切り、2012年3月31日を以てmovaがサービス終了したため、現在は利用できない。 2003年にFOMAのデュアルネットワークサービスを使用したN2501ベースのFOMAとmovaの複合端末「N2701」が発売されたが、その後は代替でFOMAプラスエリアが始まるため、後継機は出されず、FOMAプラスエリア端末を普及させて対応した。また、ドッチーモ以前にはテレメッセージがアステルのPHSやIDOのPDC端末にポケットベルを組み込んだ端末を発売していた。ウィルコム→ワイモバイルもWS027SHやWX04Kなど、PHSと3Gのデュアル機を発売していた。 8xxという型番は後にFOMAの企画端末につけられている。 SH811 1999年4月発売。ストレート式。 P811 1999年4月発売。ストレート式。 松下の最初で最後のドッチーモ端末、携帯・PHS同時待受けが出来ない、 P207同等の端末であるがP206と似ていた。 N811 1999年4月発売。折りたたみ式。 SH821i 2000年6月発売。「スーパードッチーモ」。ストレート式、カラー液晶。 N821i 2000年7月発売。「スーパードッチーモ」。デュアル端末である事以外はN502iによく似ている。 P821i 2000年9月発売。「スーパードッチーモ」。ストレート式。NECによるOEMである。 N831 2000年2月発売。mova部分はぷりコール対応、それ以外はN811と同じ。
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