777-300 (773)
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「ボーイング777」の記事における「777-300 (773)」の解説
777-200の胴体を延長したA需要向けの機材。747-100型機および-200型機の代替として設計された。双発機としては世界最長を誇る旅客機である(73.9m、ちなみに双発機でなければ世界最長は747-8で76.3m)。 また、777-200との2つ目の大きな違いは、胴体を延長したことによるドアの数である。-200が片側4個ずつ(合計8個)のドアであるのに対し、-300のドアの数は片側5個ずつ(合計10個)となった。つまり、ドアの数を数えれば、-200と-300が識別できる。 その長い胴体長ゆえに、胴体後方下部にテールスキッドを装備し、GMCS(グランド・マニューバー・カメラ・システム)という新機能が搭載され、主脚が誘導路からはみ出さないようコックピットから監視できるようになっている。最大航続距離は5,955海里 (11,029 km)。ローンチカスタマーはキャセイパシフィック航空で、1号機は1998年5月21日に引き渡された。 エンジンは777-200同様に3メーカーから選択可能で、各社が777-300用に新開発した推力増強型をラインナップした。なお、本モデルではGE製エンジンを選択したエアラインがなかったため、GE90-92/94エンジンを搭載した777-300標準型の機体は存在しない。 日本では日本航空と全日本空輸が開発決定直後に発注のうえ、1998年より導入し全機が国内線で運航されている。日本航空と全日本空輸とも747SR-100(日本航空は747-100SUD/-300も)の後継機として導入した。日本国外の航空会社では後述のようにアジアの航空会社の運用が多く中距離または近距離の国際線に投入されており、新千歳、羽田、伊丹、福岡、那覇などの空港で頻繁に目にすることができるため日本でも馴染み深い機体である。 有償飛行での世界最多座席供給数は、全日本空輸が国内線で運航していた525席仕様で、これは双発機としても世界最多であった。なお、モノクラスでは550席の配置が可能とされている。2015年現在は全日本空輸が国内線で514席で、日本航空が国内線で500席仕様というハイデンシティ仕様で運航しており、500席を超える双発機を運航するのは世界でもこの日本の2社のみである。2014年3月31日をもって全日本空輸のB747-400D型機が全機退役したことにともない、翌4月1日より同型機が日本の国内線で有償飛行する最大の旅客機となっている。なお、日本航空は2015年3月から初期に導入された機体の退役が始まっており、後継機はエアバスA350-900、そして全日空の場合の後継機はボーイング787-10である。全日空の機体は2019年度以降、退役する予定である。 2006年7月に引き渡されたキャセイパシフィック航空向けの機体(機体番号:B-HNQ)を最後に生産を終了し、以降は後述のB777-300ERへと生産を移行している。総生産機数は60機で、そのうちの14機が日本の航空会社に導入された(日本航空・全日本空輸ともに7機)。777シリーズの中では米国系と欧州系エアライン(ロシアを除く)が唯一導入していないモデルで、日本をはじめとしたアジアのエアラインを中心に導入されたのが販売上の大きな特徴である。
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