かくさん‐はんしゃ〔クワクサン‐〕【拡散反射】
読み方:かくさんはんしゃ
⇒乱反射
拡散反射
拡散反射
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/04 01:35 UTC 版)
拡散反射(かくさんはんしゃ;diffuse reflection)は、非金属表面で起きる光の反射のうち、鏡面反射を除いた成分のことである。拡散反射は鏡面反射に比べて反射角に依存せず、多様な方向に同程度の光度を放つのが特徴である。でこぼこした表面における反射を乱反射と呼び、拡散反射と混同される場合もあるが、乱反射には鏡面反射の成分が含まれている。拡散反射と鏡面反射は、偏光フィルターを使用して分離することができる。
- ^ Scott M. Juds (1988). Photoelectric sensors and controls: selection and application. CRC Press. p. 29. ISBN 978-0-8247-7886-6
- ^ Paul Kubelka, Franz Munk: Ein Beitrag zur Optik der Farbanstriche. In: Zeitschrift für technische Physik. 12, 1931, S. 593–601.
拡散反射
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 06:42 UTC 版)
水中から見た場合、昼間の水面は光が拡散反射(乱反射)するなどしてその向こうにある空間を視認性の悪いものにしてしまうことが多い。多くの回遊魚の腹部が銀色であるのは、捕食者に下から狙われた場合、白銀色に光輝く水面に紛れて逃げおおせる可能性が高まるからで、つまりは保護色である。 また、カナダの島嶼部に生息するアメリカグマの生態観察の知見として、アメリカクロクマに比べてシロアメリカグマのほうがサケなどの魚を捕らえる能力に長けているのであるが、これは、黒い体色をしているために水中の魚から視認されやすいアメリカクロクマに比べて、水面の色に紛れてしまう白い体色をしているシロアメリカグマは気付かれにくいということが有利に働いているものと考えられている。なお、シロアメリカグマは、無闇に目立つ体色であるがゆえに生き残る上で不利とされるアルビノではなく、正常に適応進化を遂げた種、すなわち白変種であり、上述したものはこの種が具える優れた特性である。また、ホッキョクグマ、ホッキョクギツネ、ホワイトタイガー、ホワイトライオンなどといった他の様々な白変種の捕食動物は、シロアメリカグマと同じ性質を具えている可能性があるが、シロアメリカグマと違ってはっきりしない。 鏡面化した水面は、多くの捕食動物にとって視覚情報の取得を妨げる障害であるが、他の捕食者にとっての障害はそれを問題としない特殊能力者にとっては利益であるのも自然的摂理である。ミサゴやチョウゲンボウのように、上空より水面に狙いを定めて魚食(実際には水生動物も食べる)をよくする猛禽類は、反射光を遮断して鏡面化を無効とする眼を具えているのであり、そのような者にとっては競合者を寄せ付けない都合のよい環境条件となっている。特にミサゴは、魚食の傾向がどの種よりも強い分だけこの能力に優れている。
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