非負行列とは? わかりやすく解説

非負行列

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/04 18:55 UTC 版)

数学の分野において、非負行列(ひふぎょうれつ、: nonnegative matrix)とは、すべての成分がゼロ以上であるような行列、すなわち




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非負行列

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/17 06:59 UTC 版)

ペロン=フロベニウスの定理」の記事における「非負行列」の解説

ペロン=フロベニウスの定理は各成分非負あるような非負行列に対して拡張できる正行列と非負行列の二つ場合共通点相違点をまとめる上で次の点に注意されたい全ての非負行列は、正行列極限として得ることが出来る。したがって非負成分固有ベクトル存在分かる。それに対応する固有値は、明らかに全ての他の固有値絶対値よりも大きいか等しい。しかしながら簡単な例 ( 0 1 1 0 ) , ( 0 1 0 0 ) {\displaystyle {\begin{pmatrix}0&1\\1&0\end{pmatrix}},{\begin{pmatrix}0&1\\0&0\end{pmatrix}}} により、非負行列に対して固有値絶対値最大等し複数固有値上の例の最初行列に対しては、1 と -1)が存在し得ることが分かる。さらに、絶対値最大固有値特性多項式の単純根ではない場合あり得る例え上の例の二番目行列に対しては、固有値0に対応する唯一の固有ベクトル (1,0) は狭義正では無い(最大固有値0は二重であって単純ではない)。したがって正行列対す定理性質は、非負行列に対してはほとんど成立しないように思えるが、フロベニウスはその解決策となる概念発見したのである。 非負行列の理論においてカギとなる概念として、既約行列irreducible matrix)と呼ばれる、ある特別な非負行列の類が存在する。それにより、自明では無い一般化可能になる。すなわち、絶対値最大である固有値複数存在する場合にも、最大固有値構造理解することができるのである:それらは、h をある整数行列周期)とし、r を狭義正の実固有値とし、l = 0, 1, ..., h − 1 とすれば、r ei2πl/h という式で表せる。そうして r に対応する固有ベクトルは、狭義正の成分を持つ(これは一般的な非負行列において、成分非負であるだけという場合対照的である)。またそのような固有値全て特性多項式の単純根である。その他の性質については、以下で述べる。

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ペロン=フロベニウスの定理」の記事における「非負行列」の解説

ペロン=フロベニウスの定理は、一般的な非負行列に対して直接適用することは出来ない。しかし、任意の可約行列 A は、次のような上三角ブロック行列形式記述されうる(この形式可約行列標準形として知られるPAP−1 = ( B 1 ∗ ∗ ⋯ ∗ 0 B 2 ∗ ⋯ ∗ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ 0 0 0 ⋯ ∗ 0 0 0B h ) {\displaystyle \left({\begin{smallmatrix}B_{1}&*&*&\cdots &*\\0&B_{2}&*&\cdots &*\\\vdots &\vdots &\vdots &&\vdots \\0&0&0&\cdots &*\\0&0&0&\cdots &B_{h}\end{smallmatrix}}\right)} ここで P は転置行列であり、各 Bi既約ゼロいずれかあるよう正方行列である。もし A が非負であるなら、各 Bi もすべて非負であり、A のスペクトルはそれらのスペクトル合併与えられる。したがって、A のスペクトルに関する性質多くは、既約Bi に対してペロン=フロベニウスの定理適用することにより、得ることが出来る。 例えば、上の行列ペロン根は ρ(Bi) の最大値与えられる固有ベクトル成分依然として非負であるが、それらのどれも正ではないという場合起こり得る

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