鎮静催眠剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/06/08 05:49 UTC 版)
反跳性不安 いくつかの抗不安薬と睡眠薬は反跳作用を持つ。たとえば、ベンゾジアゼピン離脱症候群は重篤な不安と不眠症の原因となり、元の不眠症や不安障害よりも悪化している。ベンゾジアゼピンを中止した患者の約70%に反跳作用が起きる。反跳症状は、医薬品の慢性的な使用や長期的な薬物依存症の原因となり、一部の患者は、不快で、時に深刻な症状を避けるために、特定の医薬品だけの服薬を継続している。その症状は2つのはっきり異なる現象である:身体依存と反跳作用。 反跳性不眠 反跳性不眠は、原発性不眠症を緩和する睡眠薬の中止に続いて生じる不眠症である。入眠するためのこれらの薬物の日常的な使用は、その作用への身体依存を形成する原因となる。そして、服薬をやめた際にその作用が「反跳する」ことで、離脱症状としての不眠症が起こりうる。時に、この不眠症は治療当初の不眠症よりも悪化していることがありうる。 この問題を引き起こす一般的な薬は、ゾルピデム(マイスリー)やエスゾピクロン(ルネスタ)、ベンゾジアゼピン系の抗不安薬や入眠や睡眠持続に問題があった人に処方される薬である。 反跳性うつ 抑うつ症状は、これまでそのような病気がなかった人にも、新たに現れると思われる。 日中の反跳 反跳現象は、規定通りの服用における中止において生じるだけではない。たとえば、不安、金属の味、知覚障害といった日中の反跳作用は、典型的なベンゾジアゼピン離脱症候群であり、短時間作用型のベンゾジアゼピン睡眠薬がきれた後に翌日に生じる。他の例では、早朝の反跳不眠症が生じることがあり、急速に半減される睡眠薬がきれると反跳して強制的な覚醒につながり、以前には一晩中ぐっすり寝ていた人も目を覚ますようになる。この問題によく関連していると思われる薬はトリアゾラム(ハルシオン)であり、その高い力価と超短時間の半減期が原因である。他の短時間作用型の睡眠薬でも発生する可能性がある。クアゼパム(ドラール)では、1型ベンゾジアゼピン受容体への選択性と長い半減期のために、投薬中は日中の不安の反跳作用の原因にはならない。睡眠薬が翌日の反跳性離脱作用の原因になるかならないかの決定のために、半減期は非常に重要である。日中の反跳作用は軽度であるとは限らず、時に著しい精神的、心理的な障害を生じさせる。 「ベンゾジアゼピン離脱症候群」も参照
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